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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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失意から歓喜へ 〜家族で戦った中学受験〜

  • 年度:2024
  • 性別:男子
  • 執筆者:
去年11月、他の塾での志望校模擬テストに息子を送った主人が持ち帰ってきた合格記を読んでいたところ、「これ、我が家に起こりそう」といわれて読んだのが、普通部不合格からの中等部合格への記事だった。
わが子も同じような気がする。勉強はしている。塾に通うのは楽しい。学び、知識を得るのが楽しそうではあったが、人を蹴落としても、志望校に合格する、という考えは全くない。
同月に行われた日能研全国公開模試ではいままでに見たことがないくらいに落ちた成績。本人は室長に呼び出しを受けたが、あまり気にするようすもない。次は挽回するから、その程度。
他の塾で行った志望校の判定テストの結果も最悪で、志望校を考えなおした方がいい、という判定だった。
しかし、本人は全く意に介せず、普段通り塾に通い、淡々と勉強している。「周りは頑張っているけど、我が子は・・・」親は焦る一方である。
見るに見かねて、1月中旬頃に主人が日々のスケジュール管理と過去問を取り組んだか否かを表にし、管理することになった。
いくら声掛けしても本人には響かず、マイペースを貫き通す我が子を見て、わたしは、「一生に一度の受験なのに」と歯がゆく感じたが、「もう不合格、ということを自ら体験させるしかない!」と思う反面、「全滅したらどうしよう」と他の受験校を考え、全滅した先に受けられそうな学校をみつけ、受験料の払込最終日を主人と確認して、2/1から2/5ぐらいまでの受験スケジュールをしっかりたてた。

2/1普通部受験当日、息子と私は早めに学校に到着したものの、息子曰く、すでに教室の2/3は受験生が着席していて、他の受験生たちの制服のような服装に驚き、只事ならない緊張感を感じ、自分まで緊張して受験に挑むことになった。
国語、算数は時間配分を誤り、2問できなかった、とのこと。理科と社会で挽回し、面接はそれとなく終わり、実技はうまくできた、と帰宅してきた。
話の内容からして、「不合格だな」と思ったが、「補欠ぐらいにはなっていたらいいな」とも思って見守った。

2/2の朝、眠そうな目をして起きてきた息子。昨夜、目は疲れているのに、頭が覚醒してなかなか寝付けなかった、とのこと。
朝から、ぼーっとして、昨日と同じ本で同じ場所を読んでいるので、思わず強い口調で注意してしまった。
2/2朝は主人が息子を送り、お迎えし、お昼ご飯は外で一緒にたべ、午後の受験校までの送りは私。
午前の出来栄えを聞き出す勇気も出ずに、午後校に出発する間際に、午前の出来を聞くと、できたよ、合格できると思う!と軽い口調。こんな感じで、全国テストの結果も期待し、落胆したような。
2/2午後受験が終わり帰宅して、出来栄えを聞くと、過去問通りにできたから、大丈夫だと思うとのこと。
同日夜22時半には合格の連絡をみて、とりあえず進める学校がある!という安堵感に包まれた。

2/3朝から中等部へ受験に向かい、朝10時に昨日の午前受験した学校の発表、見事合格!主人と喜び、普通部の結果にも期待を寄せつつ、13時の発表を待った。ネットと張り出しがあり、張り出しの方が早めにみられるらしいとのことだが、やはり13時に学校の門、開門で主人が見に行く。
12時半には息子は受験が終わって出てくる予定だが、12時45分頃息子と合流し、手ごたえを聞いてみたら、できたよ!とのこと、同時に2/2午前校の合格も伝え、喜んだのもつかの間、普通部の合格発表に受験番号がない、補欠にもない。
悲しんでいる間もなく、2/2校に入学金を払いこみ、合格通知を15時までに学校に受け取りに行く。
後で本人に聞くと、普通部の筆記試験は全体的に出来なかったとのこと。2/2の朝、これではだめだ、と思い、残りの試験は精一杯取り組もう!と思い直したとのこと。
2/2午前校の入学通知をいただき、合格番号記載の横で写真を嬉しく撮る私を横目に主人はどんより落ち込んでいた。本人が、まあまあできたと言っていたので、合格を期待していたから、と。
室長から合否の結果の催促の電話があり、普通部不合格のことをお伝えすると、愕然とされたと、中等部に一次合格をいただけると、二次面接があるので、2/4午後に面接準備をしましょう!と。

迎えた2/4の15時、中等部一次合格を受け、16時より塾で面接練習を開始。室長、先生からの質問に、本人は自信なく、どんどん声が小さくなってゆく。
室長から、最後に、「面接の答えは自分の中にあるのだから、堂々と発言するように!」とアドバイスをいただき、それは、面接に不安があった私に対しても良きアドバイスだと受け取った。

2/5の面接日は雪予報。中等部に到着するころに雨が降り出し、息子はまず運動の試験へ、保護者は待機室へ。
前の番号の方不在。あちらも、こちらも不在。実際の面接出席率は実は少ないのでは?と思ったが、それでも同じ部屋にいる家族×回数をざっと計算しても240名は超える面接受験者数、合格者数は130名と見積もってもやはり2倍近くはある。
ドキドキした中、本人は、「運動はできた。着替える時間も思った以上にあったし、僕が一番早く着替えられた!」と静かに私たちのところに戻ってきた。
面接開始は集団の中では最後になるので、水分補給をし、ゆっくりとその時を待った。
いよいよ面接に呼ばれ、入室先頭は主人なので、「お父さんと同じようにご挨拶をし、退出をすればいいんだよ!」と声をかけ入室。
受験番号を机の上に置いてください、と言われ、思わず自分の方に向けておいてしまう息子だが、特に修正もせず、家族皆で着席した。
息子へどんどん質問がくる、それをどんどん答えてゆく。主人への質問、私への質問。それに対してどう思うのか?と本人への質問。
「以上です。」の声で、面接は終了。
「ありがとうございました!」と教室の外に出て胸につけた受験番号バッチを外すとき、息子が、
「もう終わり?もっとお話ししたかった!」。
主人は、「最後の受験で、家族で面接できてよかった!」。
こんな会話をし、私は「家族みなで最後まで力を合わせて戦えた、もうそれだけで大満足。いや、二次試験の面接に連れてきてくれてありがとう!」と思った。
翌日の合格発表は、雪のため学校が休校になり、本人が自宅で見ることになった。
「やった〜!合格だよ!!」

「いつになれば、本気を出すのか?」と思っていたが、毎日こつこつと努力を重ね、知識を貯めて、ここぞというところで持てる力を存分に発揮してくれた息子。
よくがんばった。
同じ塾のメンバーも素晴らしい進学先にご縁をいただいた。
息子一人では頑張れなかった、厳しい時にお互いに励まし合い、戦い合えたので、ここまで来られたのではないか?と。
最後に、親身になって最後まで寄り添ってくださった教室のT室長、ご指導いただいた先生方(特にH先生)、支えてくださったスタッフの皆様に心より感謝を申し上げたい、と思います。

本当に、ありがとうございました。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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