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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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反抗期との戦い

  • 年度:2023
  • 性別:男子
  • 執筆者:
息子は心身共に成長が早く、6年生の初めには声変わり完了、身長も160を超え、親の言うことも聞かなくなり、塾でも悪ふざけをし、先生にも舐めた態度を取るようになりました。当然成績も落ちて、夏休み前には一番下のクラスに!

これはいけない!と親も心を改め、むしろガンガン干渉するようにしました。どれだけ反抗されても勉強の進みをチェックして、親や先生への態度を何時間でも叱りつけ、殴り合いこそありませんでしたが、毎日毎日怒鳴り合いのケンカでした。いま思えば、親のエゴも相当あったと思います。

二ヶ月後、無事に元のクラスに復活。母親の狂気・・・本気度が伝わったのか、それからは反抗が少しマイルドに。栄冠も2回やり、テストの直しも出来るようになりました。夏期講習は周りに刺激を受けて、親に言われなくても自主的に勉強計画を立てて取り組めるまでになりました(スタートがかなり遅いですが・・・)。

これで一安心かと思いきや、少し目を離すと、プリントぐちゃぐちゃ、テキストの答え紛失、ノート読めない、提出物出さない、塾からのお知らせ捨てる・・・成績こそキープしてるものの、これから過去問演習も始まるのにヤバい!と再び親の干渉開始。前回よりもさらに荒れました。

それでも12月までには、受験する4校の過去問を全日程で3年分終わらせ、他校の類似問題も解いて、入試問題説明会で聞いた出題単元もより早く解けるように演習していました。しかし、成績はずっと停滞し「こんなに頑張っているのに、全然上がらない」と落ち込む日々が続きました。励ましても慰めても何を言っても親の声など心に響いていないようでした。

1月受験に大失敗してからは、「もうキリキリしながら受験勉強をするのをやめよう」と、また見守るスタイルに変更。もう部屋がぐちゃぐちゃでもプリントなくしても過去問やらなくても暗記しかやらなくてもいいじゃない。最後一ヶ月は好きなやり方で好きな科目だけやればいいよ。1日15時間以上勉強していましたが、何をやっているかは見ませんでした。(あとで聞いたら、日本史はYouTubeで解説動画を見たりとかなり亜流だったようです)

2/1の早い時間に安全校の合格を頂けてからは、嘘のように平和な4日間を過ごすことができ、一度は諦めた志望校にも奇跡的に合格することが出来ました。

親は「勉強している子どもの姿」に理想があり、どれだけ干渉すればいいのかは最後まで悩みましたし、今でもこれで本当によかったのか正解は分かりません。ただいつでも「親の本気」を見せてきたつもりです。「合格」の文字が画面に出た瞬間、息子に「ママ、ありがとう」と言われ泣きました。号泣しました。親としてサポートはしてきたけど、頑張ったのはもちろん本人です。まさか感謝されるとは思っていませんでした。反抗期の息子にここまでべったり関わることは、中学受験がなければなかったと思います。大変だったけど、今では少し寂しい気持ちです。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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