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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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普通部までの道のり

  • 年度:2023
  • 性別:男子
  • 執筆者:
クラス落ち。
我が家の最終学年はここから始まった。もともと勉強はできる、しかしながら受験というものが他人事であった長男。そのため日能研全国公開模試の成績も不安定で下降線を描いていたため親としては想定の範囲内であった。普段、勉強のことについてはあまり口出しをしていなかったが、本人もショックを受けていたようであり、急遽、家族会議を開催。「落ちたのが今でよかった。受験の失敗はクラス落ちの何倍も辛いはずだから、これを機会に取り組み方を見直そう」
このクラス落ちが長男の心に火をつけた。その日以来、考えを改め、自主的に家庭学習に取り組むようになり、ひと月ほどで上位クラスに復帰。早いタイミングでクラス落ちしたことは結果的に受験の成功につながる重要なターニングポイントであった。

日特受講基準60。
長男の数字である。もともと他校の受験を希望していた長男であったが、基準に届かず当該校の日特受講は不可能になった。親としては慶應義塾普通部を希望していたことより、これも何か縁であると感じていた。パワーポイントを使い、具体的な数値や東大との比較などで慶應の魅力を説明。慶應に行きたいという気持ちを表立って出すことはなかったが、以降、慶應に行きたいという思いは沸々と長男の心の中で燃えていたようである。

「面接がいやだ・・・」
1月中旬、日能研に行くのを渋る長男がポツリといった一言だ。大人と接するのが苦手な長男は反抗期にも入り、更にその傾向が強くなったようだった。模試や埼玉受験でそれなりの手ごたえがあった一方で、面接練習を渋り悶々とする日々。そこで長男に次の選択肢を提示した。
(1)2/1を面接のない学校へ変更する
(2)面接練習をして普通部にチャレンジする(練習をしないのであれば普通部は受けない)。
本番直前にこのような選択をさせるのは正直賭けでもあった。しかしながら面接から逃げてしまえば合格の可能性は0%である。
1日おいて長男が出した結論は(2)。その日から毎日10分の面接練習が始まった。面接練習では
(1)「面接」ではなく「面談」を意識し会話を心掛けること
(2)どうしてもわからないことは「わからない」と言う(無言にならない)こと
の2点にポイントを絞って行った。とにかく練習をすることで慣れと自信をつけさせた。本人も少しずつ苦手意識が薄れてきたようであり、ハキハキとはいかないまでも最低限の受け答えはできるようになった。

この1年、親としてもやれることはすべてやった。遠方のため前泊を計画していたが、慣れさせるために、日能研全国公開模試は全て本番と同じホテルに前泊した。職場の協力を得てほぼ毎日定時で退勤し、教室での食事はほぼ毎回届けた。全てをやり尽くして臨んだ2/1であった。
2/2 19:00、涙で霞んだ長男の受験番号は一生忘れることはないだろう。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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