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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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厳しい状況も想定するべきだった

  • 年度:2023
  • 性別:女子
  • 執筆者:
お世話になっていた日能研からも太鼓判を押されていた併願プランでしたが、受けても受けても合格がでませんでした。過去問で合格者平均点を一度も下回ったことがない学校でも、どの学校を受けてもダメでした。本人の手応えはほどほどにあり、なぜ落ちたのかもわかりませんでした。

子供は精神的に弱いところがあり、通塾もぐずぐずした時期もありました。体力もないし、どうにか早期に合格を一つ得たい。そうでなければこの子はもたない、と思って組んだ併願プランでしたが、まさかこんなに合格を取れないとは・・・

ここでさらに予想外のことが起こりました。

子供は、度重なる不合格にもかかわらず、毎日前を向いて歯を食いしばって受験し続けたのです。不合格に涙を流し、もうどこにも受かる気がしないといいながらも、それでも翌朝には起き上がり、こんなに食いついていけるとは思いもよりませんでした。
しかし結局、合格は出ませんでした。急遽、訪問したことのない学校の出願を検討。本人に「あと一校受けないか」と聞いたところ「受ける」と言いました。

やっと合格。うれしかったです。

しかし喜びもつかのま、本当にその学校に進学するのか・・・
子供は「公立に行く」と言いました。合格した学校のことを何も知らないのだから当然です。少なくとも地元公立中は知っているし、友達もいますから、通学するイメージぐらいはわきます。

親として、急いでその学校の情報を集めました。ネットで得られる情報を読み、知り合いづてに聞けるだけ聞きました。結果、本当に素晴らしい学校であることがわかりました。
なぜ、もっと早くこうしたより確実な学校を検討し、子供を連れていかなかったのか。5年生のうちに、もっと幅広い偏差値帯の学校に子供を連れていき、いいところをいっぱい見せて好きにさせておけばよかった。いい学校は、どの偏差値帯にもあると痛感します。

子供も少し立ち直り、その学校の資料などを見はじめました。「この学校に進学した方がいいのはわかっている。多分楽しいと思う。でもそんなこと考えたこともなかったから、なんだかよくわからないんだよ」と子供は泣きました。親子で泣きました。

そんなところに舞い込んできたのは、進学を熱望していた学校からの合格通知でした。

我が家だけでなく、日能研だけでなく、子供の小学校のクラスにも受験をしながらも結果が出なかった子が複数います。ここがダメだったら地元公立、というのはもちろん悪くありません。各家庭の判断です。ただ、地元公立への進学も含め、厳しい状況も想定し、幅広い選択肢を早いうちから考えておくのも親の役割だと反省しました。

子供は受験を通じて強くなりました。親は学びました。
これから受験する皆様の頭の片隅で、お役に立てたらいいなと思い、我が家の例を投稿します。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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