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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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目の色が変わったあの日

  • 年度:2023
  • 性別:男子
  • 執筆者:
目の色がはっきりと変わった。

12月の最後の日能研全国公開模試。見たこともない偏差値をたたき出してしまった彼。しかも国語・算数2科目で。もちろん第一志望校にも、抑えと考えていた学校の偏差値にも到底届かない結果になり呆然とする。そして、ポツリと「なんでだよ・・・。」

おそらく本人は「ちょっと出来が悪かった」くらいのつもりだったのかもしれない。本格的に取り組み始めた過去問で、そこそこの点が取れてることで緩みがあったのかもしれない。今まで3年間日能研に通って、毎週のようにテストを受け、最後の最後のテストでやらかした。

数分後目に涙が溜まりはじめ、「風呂入ってきな」と声をかけると、風呂の中で大号泣。小一時間泣いて、怒って、感情が爆発。しばらくほっておくと、泣きながら出てきて、そのまま勉強を始めた。

しかし、その日を境に、勉強に取り組む姿勢が変わったのです。
自分で朝起きてきて、朝から漢字と計算。空いてる時間を見つけては語句や一行題に取り組む。言われてやるのではなく、また好きな社会に逃げることなく、国語・算数に向き合い始めたのです。残りあと1か月。はっきりと戦闘態勢に入ったのがわかりました。

そして迎えた本番。初日の第一志望校は合格。試験が終わった時の一言目が「できた。それより明日だ。」

そう、2日目にチャレンジ校を入れていたのです。本人の視線もすでにそっちに向いていて、ファイティングポーズをとる。しかし不合格。結果を見て、一瞬涙目になったものの、「もう一回あるから。」と2日後の2回目試験に照準を当てる。

翌日は試験もなく、一日過去問と向き合う。初日にもともとの第一志望校に合格していることが功を奏す。

そして迎えた4日。2回目のチャレンジ。験を担いで初日と同じ服、同じ朝食、同じルーティンで試験に臨む。試験が終わって一言。「やり切ったかな。これで落ちてもまあいいや。」

夕方少し早まった合格発表をネットで見る。「合格!!」

あの日を境に彼はすごく成長しました。挫折が彼を強くしました。
失敗してもあきらめなければ取り返すことができる。その成功体験を得ることができたのです。

新しい中学生となる彼のこれからに期待したいです。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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