我が家は、決して模範的な中学受験家庭ではなかったと思います。なぜなら受験の動機が「プールのない学校に行きたい」から始まったからです。
両親共働きで夫は中学受験経験者ですが平日は激務、週末は次男の少年野球に付き添う生活。私は中学受験未経験で、長男の受験対応を一人で担うことになりました。4年生の頃は在宅勤務が可能で塾の送迎や学習管理ができていましたが、5年生になると原則出社。放課後から塾までの自宅学習は、長男一人に任せるしかありませんでした。小学生が一人で勉強できるはずもなく、算数の宿題で答えだけが書かれたノートを見つけたとき、答えを写し電卓を使っていたことが発覚。何度もぶつかり、中学受験をやめるか悩みましたが、本人は「やめない」の一点張り。正直、私の方が疲弊していました。
20校近く学校見学をしても「どこもいいね」と言っていた長男が、6年生の夏に初めて「ここに行きたい」と言った学校は持ち偏差値より高い学校で不安しかありませんでした・・・そんな秋には、学校帰りに友達とゲームセンターへ行っていたことが発覚。情けなくて、本人の前で泣いてしまいました。その出来事をきっかけに長男は本気になり、私も在宅勤務を調整し、テストの解き直しやタスク管理、併願戦略に向き合いました。模試判定は最後まで厳しく一度も合格圏内には入らなかったため塾の先生方に何度も相談しながら、併願校はあらゆるパターンを想定し組みました。
2月1日午前、第一志望は不合格。午後の安全校は合格いただけたものの、本人はショックを隠せない様子だったため、2日目の午後受験について第一志望を諦めて安全校より少し上の学校にチャレンジするか塾の先生に相談し、第一志望校の再挑戦を決断しました。
2月2日午前は実力相応の第二志望校では特待合格をいただきましたが、午後の第一志望は再び不合格。それでも「あなたの受験はまだ終わっていないよ!」と声をかけ、最終日を迎えました。
2月3日の午前中は塾で自習し先生方からの応援と励ましをいただいたからか長男は不思議と落ち着いて試験会場へ向かい、試験後は晴れやかな表情でした。当日の22時、合格発表の画面に「おめでとうございます」の文字。「受かった!」と叫ぶ長男と、家族みんなで一緒に驚き、喜びました。
長男から「ありがとう」と握手を求められたとき、この受験は結果以上のものを得たと感じました。
落ち込んで、悩んで、時には報われないこともあるけど、それでも諦めず、最後までやり切った経験は、きっと人生の糧になると思います。
ここまで伴走してくださった日能研の先生方に、心から感謝しています。
そして、この経験がこれから受験を迎えるご家庭の小さな参考になれば幸いです。
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- 今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。