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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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忘れられない5日間

  • 年度:2025
  • 性別:女子
  • 執筆者:
娘の長く辛い5日間。
よろしければどうぞお付き合いください。

小5で日特校に恋し、どうしても入りたい!と頑張ってきた娘。
文化祭も学校見学会もNフレンズも日特校一色。この学校に入ると信じて前に進んできました。

でも、現実は残酷です。
娘と日特校はご縁が無かったと知った2月2日。こんなに涙が出るかというほど泣き続けた娘。
12歳の子どもにこんな思いをさせてごめんね…と。胸が張り裂けた方がまだましだと思えるほどでした。

このことは同時にまだ受験が続くことを意味します。ゆっくりと立ち止まり、心ゆくまで泣かせてあげることも許されません。第二志望校のリベンジがある2月4日まで少なくとも娘は前に進まなければいけません。

「塾に連れてきてください。それから親御さんだけでも5日校を頭に置いておいてください」…担任の先生と室長からのこの言葉で私たちの未来は結果的に大きく変わりました。

2日15時半。入試を終え、日特校の不合格を突きつけられました。
涙を拭き塾へ向かう娘。
明日の受験校対策をじっくりみっちり、娘の苦手な算数…先生はつきっきりだったようです。

2日20時過ぎ、塾へお迎え。
今日受けた学校の発表の時間が過ぎています。塾近くのビルの陰で2人で見ました。合格。
今朝の日特校不合格のあと「もうどこにも受からないんじゃないか」そんな恐怖の渦に飲み込まれていた私たちを、すーっと引き上げてくれました。

持ち偏差値より少し下の学校の合格が、こんなにもこんなにも有難いものだとは思いませんでした。
ありがとうございます、ありがとうございます、何度も何度も画面につぶやきます。
あなたの努力を讃えますの文字に、涙が溢れて仕方ありません。でも今度は嬉し涙です。
「まだ行ける!大丈夫!明日からも頑張っておいで!」そんな風に言ってもらえているように感じました。

3日、もう一つの第二志望校受験
3日13時半、塾へ。
明日のリベンジ校への最後の対策。またしても先生方に付きっきりで対応していただきました。
3日20時半
塾の先生方全員に「有終の美をお願いします!」と見送られ(笑)明日で受験が終わる!と思っていた娘。

4日、第二志望校リベンジ受験。
帰り道。ここで初めて、5日の受験を打診しかけて、タイミングを間違えたと私は後悔します。
今日で終わると思っていた娘は道で大激怒。「やだやだやだやだやだ!!絶対に受けたくない!むり!!今日が不合格で、たとえそれで受験が終わっても構わない!受けないむりーーー!!」
これは非常にマズイ状況。

「そうだよね、終わりと思っていたのに追加って嫌だよね。」となだめながらランチをした後「担任の先生に今日の出来も含めて話して、受けなくていいよって言われたらそうしようよ。」と塾に連れて行きました。

先生は今日の出来をじっくり聞いた後、娘をまっすぐ見つめ「行けるか?」
娘「…」頑固な娘はなかなか首を縦に振りません。

先生が言います。
「結論からいうと受けてください。チャンスがあるんだから行っておいで!」決して押し付けではなく、これまで娘と先生との間で築いてきた信頼関係があってこそ成り立つ空気でした。
娘は、逃れられないならやってやる。と腹を括った様です。そこからまた夜まで先生方が付きっきり。
そしてなんと娘の大大大好きな国語の先生が来てくださり、娘と話をしてくださっていたのです!娘の苦戦を見ていた算数の先生が「2日も3日も来ていたよ」と国語の先生にお伝えくださったとの事。こうしてたくさんの方々が応援を繋いでくださり、お迎えに行くとケラケラ笑いながら出てくる娘!
先生方からの温かく優しい応援を一心に受けとめ、最後の塾を後にしました。

5日、受験後
「日特校に雰囲気が似てた。すごく温かくて…なんかいいかも。(第三志望と)迷ってる」と娘がポツリ。
ご縁かもしれないね、明日の結果を待とうね。と伝え娘は長い長い5日間を走り切りました。

6日、合格!

娘は、5日校に行くことを選びました。
前日まで娘自身受験すら考えていなかった学校です。これが中学受験で良く聞いていた「ご縁」なのでしょう。
先生方は、娘に合ってるよ!!と大喜びして下さり、戦い抜いた最後の合格、スーパーカッコいい!と娘の自己肯定感を爆上げして卒塾させて下さいました。

全てを終え、我が家が痛感したこと。
「担任の先生のアドバイスは一回素直に飲み込むべし」
(1)進学先の学校は、担任の先生が6年生最初の面談で娘に合う。とおっしゃってくれていたのです。
少し遠いかな?と流したあの日の私に言いたい「一番娘に合っているよ」と。
(2)(第二志望がダメだった時は)2日は少し下げて、その日に合否が出る学校を。
(進学の意思もなく一度も足を運んだことのない学校なのに受ける必要があるのかな?と、疑問でした。ですが結果的に2日校のこの合格に、どれだけ救われたことか!)
(3)どこに進学するにしても、合格で終えられるとハッピー!
(もし5日校を受けていなければ、第三志望「しか」ないから進学する、という状況でした。ですがありがたいことに、第三志望と5日校を悩み「娘自身」が選ばせていただきました。自分が選んだ学校に進学する、という状況のおかげで私たちの受験は清々しい気持ちで終了となりました。これもまた担任の先生に言われていたことです。)

2月末、娘からお手紙を貰いました。
「悔いのない受験をさせてくれてありがとう」そう書いてありました。この言葉が私たちの全てです。

不合格は辛すぎました。けれど、不合格も味わった娘はこれからきっと辛いことがあっても粘れると信じています。

6年生になると「大変」の2文字などでは収まりきらないほどの事が起こります。
テストの点数が取れない。偏差値が届いてない。時間がなくて過去問が進まない。子どものやる気と残り時間がマッチしてない。親ばかりが焦る。時間の無駄とわかっているのにバトルしてしまった・・・

でも大丈夫。我が子もそうだった様に、きっと多くの受験生がみんな同じです。
先生方には恥を捨て、全力で頼ってみてください。お子さんにとって最善の提案をして下さるはずです。
悲しみの涙も、嬉し涙も、親の不安も迷走も、親子のバトルも全部さらけ出した家族がここにいます(笑)

私以上に恥ずかしい姿を晒したお母さまはいないでしょう。そう思えるほど泣きましたし、5日間で激しく老け込む姿をお見せしてしまった自信があります(笑)だからどうぞご安心下さい。

最後になりますが、5日間温かく頼もしく伴走していただいた先生方にこの場をお借りして心より御礼申し上げます。

後輩の皆様に満開の桜が咲きます様に!
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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