中学受験は3年前に長男が経験し、今年次男が受験に挑みました。
次男は入塾当初、長男より勉強に対してのポテンシャルはあるように感じていましたが、実際はコツコツ勉強することが苦手で6年生になっても成績は低迷を続けていました。途中、何度も勉強しないなら受験を止めようという話もしましたが、それに対して本人は、なぜか受験は止めないの一点張りで最後まで親子バトルが続きました。6年生1年間の日能研全国公開模試平均偏差値は50弱にとどまり、受験は地道に継続的に勉強を続けられる子が成績が良いという至極当たり前のことを痛感しました。
学校選びに関して、当初、長男と同じ学校(中高一貫男子校)に通って欲しいと思っていましたが、男子校特有の雰囲気は合わないと判断。ゲーム、プログラミングが好き、運動苦手、体力は人並み以下である次男の性格を鑑み、共学校でSTEAM教育を進めている学校、具体的には芝浦工業大学附属中学校を第一志望校に決めました。偏差値は足りない、自宅からの距離も遠く毎日の通学に不安もあり、本当にこの学校を第一志望として良いのか迷いましたが、最終的には芝浦工業大学附属中以外に、本人が魅力に感じる学校が見つからず、希望を尊重し6年生夏に第一志望校が決まりました。
志望校は決まったものの、本人の勉強嫌いは相変わらず、いつかは本気になるだろうという思いを持ちながらもその日はやってこないまま1月の埼玉受験を迎えることになりました。我が家は埼玉在住であるため受験プランとして、埼玉受験で進学先を確保し、2月は第一志望にチャレンジすることを計画していました。
1/10は午前に開智所沢中等教育学校(開智も同時判定)、午後は埼玉栄中学校を受験しました。本人は初めての受験に少しテンション高めではありましたが無事に受験を終えましたが、実はここからが大変でした。元々、開智所沢は12月に行われたリハーサルテストで80%以上の合格確率と出ていたので、ここは確実に合格を取りにいくことを想定していましたが結果は不合格。合格最低点とは17点の差がありました。
開智所沢は今年志願者が急増、昨年度より合格最低点が上がることはある程度予想していましたが、それでも昨年から40点近くも最低点が上がるとは正直想定外でした。
不合格が分かった10日夜に11日以降の併願校をどうするべきか本当に悩みました。
当初の想定は10日に開智所沢(1)合格、11日は同校の算数特待をチャレンジ、12日、14日は大宮開成中学校を受験するプランを想定していました。また10日開智所沢(1)がNGだった場合、11日算数特待、12日と連続で開智所沢を受験し続けることを考えていたのですが、この倍率の高さを考えると果たしてこのまま開智所沢を受験し続けても合格することが難しいのでは?という疑問(不安)がありました。
一方、大宮開成は志願者数が前年より減り倍率は緩和されている。入試問題も次男にとって比較的解きやすく過去問演習でもある程度の点数が取れている、ただしR4偏差値は開智以上に高い・・。
このようなことを夫婦で10日夜に話し合い、結果、11日AM開智特待A、PM算数特待を受験して30点の加点の権利を取る。12日は30点の加点はあるが敢えて開智所沢は受験せずに大宮開成を受験することにしました。
30点の加点を持ちながらも12日は開智所沢を受験せずにR4偏差値が開智所沢よりも高い大宮開成を受験したのは、大宮開成は14日の一度の受験では合格するのが難しい(場慣れが必要)と考えたからですが、30点加点を保持しながら12日開智所沢➁を回避することは大きな賭けでした。
迎えた11日。開智特待A、算数特待は昨日と同じさいたまスーパーアリーナで受験しましたが想定通り?不合格となりました。ただ本人的には試験の手ごたえは悪くなく、夜に開示された点数を見ても自宅で行った過去問の点数よりも取れていました。また本人は、連日の不合格にめげるどころかむしろ点数が思ったよりも取れたことを、ポジティブにとらえていました。
翌12日の大宮開成特待も本人の手ごたえはそこそこあり、明るい表情で試験会場から出てきました。翌13日の合格発表は祝日であったため家族皆で11時からの合格発表を確認しました。結果は・・・合格最低点に3点足らずの不合格でしたが、ここでも本人は3点足らずにくやしい、もう一度頑張ると気持ちが折れることなく前を向いていました。
長男に比べ甘ったれな次男がこれだけ連続での不合格が続きメンタル的に厳しいはずなのに、親が思っている以上に気持ちが強くこれには正直驚きとともに本人の成長を感じました。
続いて14日に2回目の大宮開成(2)を受験。12日と同じ教室で本人的には落ち着いて受験でき手ごたえもあったとのこと。そして翌日の結果は見事「合格」。更にその勢いに乗って15日の開智所沢➁を受験。同日夜の合格発表で同時判定の開智は素点で合格、所沢も30点加点が効いて合格となりました。
1月10日から15日まで我が家にとっては開智所沢の不合格から始まり激動の6日間でしたが、終わってみれば埼玉受験は受験した学校全てから合格を頂くことができました。
大宮開成中学は、R4偏差値に本人偏差値が全く届いていないにも関わらず合格頂けた要因の一つは学校主催の入試対策会に参加したことが大きいと感じています。
感覚的には入試対策会に参加し、そこで教えて頂いたことを練習することで10点はアップしたように感じました。偏差値は足りないけど合格が取りたい方には入試対策会の参加を強くお勧めします。
ここから2月1日の芝浦工大附属中まで半月程度間が空きます。埼玉受験で逞しくなった次男は2月に向かって受験勉強に邁進するかと思えば、また元の勉強嫌い、甘ったれの次男に戻りました。実際このままで本当に第1志望に合格することができるのだろうか?過去問を解いても各教科あと1,2問点数が足りてない。周りがやきもきする中でも本人は至って焦ることもなく普段通りのままでした。
迎えた2月1日第一志望である芝浦工業大学附属中学を受験。試験終了後、問題が難しかったという感想でこれまでと表情が違いました。合格発表は試験当日夜でしたが、予想通りの不合格。予定通り2日に2回目の受験しました。この日は前日と違い、試験会場を出る時には本人は晴れやかな表情でした。自分なり精一杯やった、これでダメだったら縁がなかったということと本人自身が話していたので、これならたとえ不合格になっても納得してくれるだろうと感じました。その日の夜9時の合格発表。
残念ながら合格画面を見ることが出来ませんでした。
こうして次男の中学受験を終えました。兄の時は埼玉受験が上手くいかず不安を抱えたまま東京受験に臨んだ苦い思い出があり、今回はその教訓を生かすつもりで臨みましたが、今回も1月で想定外なことが起き、結局あたふたすることとなりました。中学受験は予期しないことが毎回起こる、その時の親の冷静な判断することが重要と改めて感じました。
一方で中学受験を経験することで本人の知らなかった一面を親として見ることが出来たり、本人も精神的な逞しさも身に着けることができたのではないかと思います。結果はどうであれ、我が家にとって中学受験は合格以上に価値のある体験ができたと感じています。受験が終わり第一志望は残念であった次男ですが、早くも進学先の中学でこれから勉強を頑張ると言ってくれていることが親として中学受験を子どもたちに経験させて良かったと感じています。
改めて日能研の先生方に6年間お世話になり御礼を申し上げます。兄弟で本当にお世話になりありがとうございました。
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