『まちづくり』として被災地に関わる

  • Vol. 1634 : 2018/03/25

恵泉女学園中学校女子校

2011年3月11日。日本人にとって忘れることのできない1日となったあの日、東日本大震災は発生しました。
あれから7年の月日が経過しました。3月11日には、『あれから●年』とテレビや新聞で取り上げられ、「あぁ、
もうそんなに経ったのか…」と思う傍ら、私自身日ごろの生活の中ではなかなか震災のことを意識できていない
ことも、正直なところあるように感じます。

あの日、東京をはじめとした首都圏でも大きな揺れがあり、家屋への被害や、液状化などに悩まされた地域もありました。また、学校の卒業式・入学式の延期や中止、計画停電など、身をもって地震の被害を感じた出来事もあったのではないでしょうか?
そのような経験を通じて、小学生や中高生にも「被災地のために何かしたい、役に立ちたい」という気持ちを持った子が多くおり、たくさんの学校で 『被災地支援』 『ボランティア』 『募金』 などを有志で行っていました。

東京の世田谷区にある恵泉女学園
この学校では、「歌津応援プロジェクト」 として在校生・教職員が2012年6月より定期的に宮城県南三陸町の歌津地区を訪問しています。
また恵泉から卒業していった生徒たちも、「チームわかめ」という有志団体をつくり、卒業後も毎年夏に訪問し、地域でさまざまな活動をしています。

実際に足を運び、町の現状を目で見て、地元の方々の声に耳を傾け、地元の漁師の方々のお手伝いをしています。
また同じ地域に訪問することで、地元住民の方々とのつながりを深めているようです。
第7回訪問(2017年3月)では、「恵泉のみんな ~おかえり~! 孫が帰ってくるのまってたよ。」 と書かれた旗を持った地元住民の方々が迎え入れてくださった、という嬉しい出来事もあったそうです。

先日、活動の中心人物として動かれている先生とお話する機会がありました。先生は、

「この活動は、復興のボランティアではなく “まちづくり” だと考えている。地域の方々との交流を深め、関係を築く段階で、僕の力を使ってもらえれば、あとは参加者である子どもたちが自分たちの力で地域とつながり続けていくことができる。そうすれば、20年30年と続く活動になるし、地域の方々とともに歩み、まちをつくる関係になれる。」

とおっしゃっていました。
また、この 『地域とのつながりの深さ』 こそが、他の学校の活動と恵泉の活動の違いだと感じているそうです。

毎年11月3日に開催される文化祭 “恵泉デー” では、この歌津応援プロジェクトの活動を紹介し、被災地の物販販売を行っています。また、卒業生有志団体 「チームわかめ」 も歌津のわかめの販売等を行っています。
是非、恵泉女学園に足を運び、在校生・卒業生の思いの強さと、地域との絆の深さを感じてください。


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H.K

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