ナショナル・ストーリー・プロジェクト

  • Vol. 1525 : 2017/09/03

早稲田実業学校中等部共学校

早稲田実業学校中等部(以下、早実…ソウジツ)に通う卒業生(現在3年生、以下Wくん)が会いに来てくれました。
単なる訪問ではなく、“ナショナル・ストーリー・プロジェクト”の1回目の取材として。

早実では、3年生の「総合的学習」の授業において「卒業研究」を行っています。
「卒業研究」は毎年実施していますが、内容はその年の3年生を担当されている先生が決めるそうです。

今年の「卒業研究」のテーマは、“ナショナル・ストーリー・プロジェクト”。
現代社会に生きる大人に話を聞き、それを文章にまとめていく過程で、働くこと、生きることについての理解を深めていく、という企画です。
中高一貫校では中学の卒業研究・卒業論文として、大人にインタビュー(仕事のやりがい、仕事をしていて大変なこと、なぜこの仕事を選んだのか、将来のビジョン…など)をする、という課題を出されている学校は数多くありますが、早実のユニークなところはその文章のまとめ方。

生徒はインタビューをした大人になり代わり、大人を語り手とした文体にまとめます。
Wくんが私の自伝的物語を、しかも私が語り手となる文体で仕上げるのです。


今回はその1回目の取材で会いに来てくれたわけです。
卒業研究は、私との取材日を決めるところからはじまります。
Wくんが今回の取材の依頼をしたのはなんと取材日の2か月前。
私に直接電話をかけ、私にこの企画の趣旨を説明したうえで正式に依頼をし、取材日が決まるまでにも数回メールでやりとり。
相手に敬意を払い、趣旨の説明やアポイント取りといった地道なやりとりも丁寧に行なっていくことで、卒業研究が実り多きものになる。

Wくんは、自らの卒業研究を完成させていきながら、早実の校訓である 『三敬主義』…他を敬し、己を敬し、物事を敬す… を自ら沁みつかせていくことでしょう。


夏休みが明けて9月、第2回目の取材があります。
次に会う時、どのようなストーリーが走り出しているのか…今からドキドキ、ワクワクしています。

おたけ

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