人が環境をつくり、その環境がまた人をつくる

  • Vol. 1520 : 2017/08/25

聖和学院中学校女子校

逗子駅から歩いて10分くらいです。それほど遠くは感じない距離感でした。
穏やかで、のどかな雰囲気の中を歩いていきます。

聖和学院というと、イメージされるのは英語教育の豊かさでしょうか。
今回の訪問では、その英語教育の豊かさはもちろんのこと、英語教育以外の素晴らしい取り組みも知ることができました。


今回の訪問で驚いたことは、生徒たちのプレゼンテーション能力の高さです。

「自分の言葉で表現する力を持った女性を育てていきたい」と、先生方からお聞きしました。
そして実際に、生徒たちがプレゼンテーションをしている映像をいくつか見せていただきました。

例えば…

【プレゼンテーションコンペティション】
論題に沿って、グループごとにプレゼンをします。
レジュメを作るのも生徒です。
グループごとに役割を決め、一人ひとりが、どうすればグループに貢献できるのかを考えます。

【ビブリオバトル(知的書評合戦)】
選んだ本についてプレゼンし、議論します。
プレゼンでは、原稿は全て暗記して臨みます。
2016年には、関東大会で決勝に進出するほどの実力です。


こうしたプレゼンですばらしいと感じたのは、その内容だけではありません。
話し方や言葉の選び方、声の出し方、表情での表現までもが素晴らしかったです。
こんなに上手にできるのだな…という驚きがあり、聴いている人間の心に響くプレゼンでした。
彼女たちのプレゼンテーション能力が高いのは、学校生活の多くの場面で、コンペティションやビブリオバトルなどのように自分の言葉で表現する機会があるからだと感じました。

もう一つ驚いたことは、生徒たちの立ち居振る舞いです。
教室で生徒たちに直接話を聞く時間をいただきました。
両手を体の前で重ねてお辞儀をし、背筋を伸ばして真っすぐ立つ…
初対面の私たち(大人)からの学校生活に関する質問に、しっかり相手の目を見て自分の思いを話す。
3か月前に入学したばかりの中学1年生が、こんなに素敵な出で立ちで他者の前に立つことができるのだと驚きました。
話をしてみると、中学1年生らしいあどけない様子もありながら、丁寧に、誠実に対応してくれていたと思います。

聞いてみると、今日の朝も先生と、「挨拶は相手の目を見て、自分から」という話をしたとのことでした。
指導は厳しいとのことですが、押し付けられている感じは全くせず、生徒たちがそうすることの意味をしっかりと感じ取っているように見えました。
毎日接する先生たちが、それを実行しているのだろうと、先生方を見ていて感じました。
人が環境をつくり、その環境がまた人をつくるのですね。


こうした魅力は、パンフレットやホームページだけでは、伝えきれないものだと感じました。
学校に足を運んでいただき、実際に通っている先輩たちの姿を見ていただきたいと思います。

MH

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