“鎌女結び”からはじまる、鎌女生の誇り

  • Vol. 1505 : 2017/07/27

鎌倉女学院中学校女子校

JR鎌倉駅から徒歩7分。由比ヶ浜に向かう道を進むと、鎌倉女学院があります。
「鎌倉女学院」といえば、何を思い浮かべますか?
「白菊の校章」「花育」「校庭に訪れる由比ヶ浜のカニ」「鎌倉学」
――はたまた、「高校2年生のほぼ全員が英検2級取得の英語力」…などなど。
環境も、学習プログラムも。様々なトピックのある、魅力あふれる学校です。

その中で今回は、“鎌女結び”についてのお話です。

鎌倉女学院の制服のリボンは、普通の蝶結びでもかまいませんが、生地が大きく、シルクでやわらかい素材のリボンだからこそできる“鎌女結び”が人気。
しかし、この結び方、慣れるまでは少々難しいようです。
そこで毎年入学後の4月に、
白菊会(生徒会)の生徒と中2の生徒が、中1に“鎌女結び”のレクチャーをしています。
この“鎌女結び”が一人できちんと結べるようになる頃には、入学したての生徒たちも、徐々に学校に慣れ、鎌女生らしくなってくるそうです。
鎌女生の「象徴」ともいえる、“鎌女結び”。
先輩から後輩へ。
そのレクチャーは、学年を超えた生徒どうしの触れ合いの第一歩ともいえるでしょう。

――そして鎌女生としての6年間を過ごし、いよいよ卒業のとき。
3月には卒業生による合格体験報告会が行われます。


そのときの様子を、実際に見学してきました。
卒業生は、高校2年生に向けて、卒業生が受験期をどのように過ごしたのか、一人ひとりが自分の体験談を交えながら、具体的な報告をします。
その中で驚いたのは、参加している高校2年生からの質問の多さ!
先輩、後輩の垣根を越えて、自由闊達なやりとりが繰り広げられていました。


鎌倉女学院の校訓は、<真摯沈着><尚絅>
<真摯沈着>――創立者である、田辺新之助先生が大事にしていた言葉です。
「いつも時代にあっても、付和雷同することなく、物事の本質をわきまえた人間であれ」


“鎌女結び”レクチャーから、合格体験報告会までの6年間を経て、先輩・後輩という学年の垣根を超えてつながりあいながら、率直に互いの意見を交換できるようになる。
まさに、付和雷同することなく。

実際に鎌倉女学院を卒業し、ピアサポーターとして日能研に戻ってきた大学生も、その魅力についてひとことで「自然体でいられる」と話しています。

鎌倉女学院の生徒一人ひとりが、お互いを大切にしながら、自分らしくいられる。
“鎌女結び”は、そんな鎌女生としての誇りのあらわれかもしれません。

MOON

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