私学の不易と流行

  • Vol. 1503 : 2017/07/25

鴎友学園女子中学校女子校

先日、教室にある各学校のパンフレットを整理していたところ、今年度の鴎友学園のパンレットがあり、改めて読んでみました。

鴎友学園というと、昭和10年の学校創設時から「女性が社会に出て自分の能力を最大限発揮できるように」という「建学の精神」をもとに今日の地位を確立した学校であることは、多くの方々がご存知のことと思います。
この鴎友学園の20年前の学校紹介パンフレットがあったので、読み比べてみたのですが・・・。

入試問題という視点でみると、20年前の鴎友学園の場合、記号選択問題も多かったのですが、ここ数年は100%記述問題です。
20年でこれだけ変化しているのかと比べてみると、かなりの違いがあります。特に国語は字数指定のない記述問題が中心です。

国語という視点で見ると、鴎友学園は入学してからも表現することを大切にしていることを卒業生からも話を聞いたことがありますが、改めて今年度のパンフレットにある国語の特色というところを読むと、「すべての学習の土台は『ことば』です。その『ことば』による情報の受信能力、発信能力を高めることを基本にすえ、『読む・書く・話す・聞く』の4つの力を6年間で段階的に身につけていきます」とありました。その文言の下には、アクティブ ラーニング型の授業風景が写真で掲載されていますが、驚いたことに。

なんと、20年前のパンフレットにある国語の特色にも、全くと言ってもいいくらいの同じ言葉が書かれており、やはり、アクティブ ラーニング型と思われる授業風景写真が掲載されています。

2020年からの学習指導要領の変更・大学入試改革にともない、ここ数年、中学・高校のカリキュラムは大きく変わってきています。
カリキュラムだけでなく学校そのものが時代に合わせる形で様変わりしている状況も多く見られます。
よい意味で「流行」に敏感になれるのが私学の強みと言えるのでしょうが、私学にあって公立にない「建学の精神」からくる私学の「不易」の部分が、学校のパンフレットからも確認できました。
そして今後もっと様々な学校についても調べてみたくなりました。

学習スタッフK

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