「自ら判断し」成長する場のたくさんある学校

  • Vol. 1472 : 2017/05/27

神奈川学園中学校女子校

先日神奈川学園中学校へ訪問した際に、私が印象深く感じたことをお伝えします。

○神奈川学園建学の理念のひとつ、「女子に自ら判断する力を与ふること」につながるエピソード
たとえば、先生たちは生徒の進路や学力向上を考えたとき、「やりなさい」ではなく、「自分から机に向かうようになるにはどう育てるか?」を考えるそうです。
そして取り組んださまざまなことを通し、生徒からは「もっとやりたい」「もっと学びたい」という声が上がるそうです。
そんな声を紹介する先生たちからはうれしさがにじみ出ていました。



○「なぜ学校に行くのか?」
入学後すぐ、マララ・ユスフザイさんの演説を引用して「なぜ学校に行くのか?」という話をしたそうです。
学校は行かなければいけないところ、行って当たり前のところだと、多くの人は漠然と考えていると思います。
ひとりひとりが理由を考えて学校に行くことは、「自分で学ぶ人」になるために必要だと改めて思いました。


○“禁止ではなく教育”、というアプローチ
昨今、利用率を伸ばすスマートフォン。便利である一方で、課題もさまざまです。
「携帯電話は登校時に学校に預ける」という形をとっている学校も多いようです。
しかし、神奈川学園では、インターネット企業の人を招き、「なぜSNSは怖いのか?」などお話してもらったそうです。
保護者にも「子どものSNSを見てください」と伝え、家庭でスマートフォンについて話ができる状況をつくったそうです。
あるのは「授業中は電源を切る」という最低限のルール。
「自ら判断する」ことを生徒みなが実践しているのだと思いました。


当たり前と流してしまったり、箇条書きの規則で縛ったりしがちなことも、「なぜ?」と考え、「自ら判断する力」を磨くチャンス。
神奈川学園は、そんな成長の場がたくさんある学校です。

…後日談…

訪問の翌日、日能研の教室に神奈川学園中学校に進学した卒業生が来てくれました。
「昨日見にきてたでしょ!」なんて言いながら、学校紹介のポスターを作成してくれました。

その中に「先輩も先生もすごく面白くてやさしい」という言葉がありました。
学校訪問時に生徒と先生の距離感の近さを感じていましたが、生徒も同じように感じているのだと思いました。
生徒を近くで見ている、だから先生は生徒の成長を語るのがあんなにうれしそうなのだ、と合点がいきました。

カピバラ

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