大切にしたいという気持ち

  • Vol. 1437 : 2017/03/17

湘南白百合学園中学校女子校

湘南の住宅地をすぅーっと走り抜ける、湘南モノレール。
とある日の夕方、大船に向かう車内でのことです。

片瀬山駅で、セーラー服姿の女子高生たちが乗車してきました。
湘南白百合学園中学校の生徒たちです。
空いた車内の、隣のボックス席に二人組の生徒が座りました。
楽しそうに話す声が、窓の外をぼーっと眺めていただけだった私の耳に入ってきました。

「ねえ、その缶バッチのキャラクター、Aちゃんが好きなキャラなの?
「そうなの、○○っていう作品のキャラなんだ」
「ふーん、読んだことないや。ねぇ、どんなキャラなの? 
 Aちゃんが好きなキャラなんだから、良いところがあるんでしょ?
「えっとねー」

そっと目をやると、話している生徒たちは持ち物からして、
なんだかタイプがちがいそうだなぁという印象を受ける二人組でした。

そしてどうやら片方の子は、缶バッチのキャラクターやそのキャラクターの出てくる作品を全く知らない。
けれども、相手が好きなものだから、きっといいものに違いないと思って話を聞こうとしていました。
相手を知ろうとする、相手を大切にしようとする姿勢が感じられます。
何気ない会話だからこそ、そこに滲み出る人柄があり、思わず「湘白ってステキ」と思わされてしまいました。

湘南白百合学園はカトリックの精神に基づく教育を行う女子校です。
校訓のひとつは「愛徳」。
互いを大切にし合うことを大切にしています。
だれかを大切にするということは、日々のちょっとした会話の中に、
こんなにも素敵に表れるのだなぁと感じるできごとでした。

さかな

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