グローバル化、ボーダレス化へ向けた教育とは

  • Vol. 1422 : 2017/02/12

関東学院六浦中学校共学校

関東学院六浦中学校の校長先生のお話には、グローバル化、ボーダレス化ということばが度々出てきます。
さまざまな国々の企業で外国人の採用が増えてきているように、
日本の企業でも外国人の採用が増えてきています。
海外から日本に来ている14万人ほどの留学生のうち、
およそ50%の留学生が日本での就職を希望していますが、
現在、日本で就職できている留学生は約1万人ほどです。
しかし、国は2020年をめどに30万人の留学生の受け入れを目指しているそうです。
このように留学生が増えていく状況が進んでいくと、現在、小学生だった子ども達が
成人して就職し、社会で活躍していくことが難しい世の中になっているかもしれません。
そのような世の中になっても、未来の社会に生きていける子ども達を育てるということを常に考えて、
関東学院六浦中学校・高校では教育を行っているそうです。
その教育方針は、入試問題にも顕著に表れています。
特に、社会や理科の入試では、国際社会における問題点や
環境に関する問題点などに関する問題が、毎年のように出題されています。

社会
・平和な社会をつくるために、「何が必要で」「あなたができること」は何ですか?(2012年)
・福井県に原子力発電所が多く建てられている理由は何ですか?(2013年)
・このまま少子化が進むとどのような問題点が起きると考えられますか?(2015年)
・発展途上国と先進工業国との間に貧富の差がもたらす南北問題を解決するには何が必要ですか?(2016年)

理科
・化石燃料に頼ることの問題点をどのように解決していきますか?(2012年)
・二酸化炭素の増加による環境問題を改善するためには、どのようなことを行いますか?(2013年)
・フランスが他の国々と比べて化石燃料の消費量が少ない理由は何ですか?(2016年)

原発、少子化、地球温暖化、貧富の差、現代社会が抱える問題点に目を向けることで、
今後自分たちがどのような取り組みを行っていけばいいのかを考えさせています。
その上で、将来的に自分がやりたい仕事は何なのか、
その仕事に就くためにはどうすればいいのか、
さらなる飛躍を遂げるにはどのような努力をすればいいのかなどを、
6年間かけて見つめ続けていくことへとつなげています。
大切な6年間のそのときそのときを過ごしていく背景にあるのは、
「自分の隣人を自分のことのように思い、
 その思いを持って自分から進んで働き、行動する人になりなさい」
という建学の精神があることはいうまでもありません。
毎年出題される入試問題には、社会に貢献する、
社会に役立つ生き方ができる人材の育成を行っていくという先生方からのメッセージが込められています。

今年の入試問題には、どんなメッセージが込められているのでしょうか?

たか

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