10月1日、相鉄線「希望ヶ丘駅」を降りると、臨時バスに向かう人の群れが。
小学生から大学生、おじいさんやおばあさんまで様々な人たちでバスは満員でした。
横浜隼人中学校で行われている隼輝祭に向かう人たちです。
学校に到着すると、「まもなく○○の発表です!」「まずはチケットを購入してください!」様々な声が飛び交っています。
そんな中、ひときわ目を惹いたのは保護者による屋台。
ここだけはチケットを必要とせず、現金でのやり取りのようです。
生徒だけでなく、保護者は保護者のブースとして構え、各々が連携しながら焼きそばを焼いたり販売している姿は、
保護者自身も学園祭を作り上げている一員なのだと示しているようでした。
筆者が帰るときには、完売したことを喜び、ハイタッチをしあう姿も見られました。
(もしかしたら生徒より盛り上がっていたかも)
各階には様々な模擬店が構えられ、呼び込みに力を入れるクラスや
発表に向かう生徒が行き交う中を進むと、教頭先生を発見!
(発見されたという方が正しい…笑)
先生は中学校のミニ説明会を担当されているということで、そちらに向かうことに。
会の最初に、中学校の卒業生が各々思い出を語る場が設けられました。
このやり取りは事前の打ち合わせなく始まったもので、
少し言葉を詰まらせる場面もありましたが、それも御愛嬌。
“良かったことも悪かったこともそのまま伝える”の素直さが、また良い演出にもなっています。
以前、日能研で横浜隼人中を紹介したコラムにあった
「なぜ、いきなりのインタビューでこんなに堂々と語る言葉を紡ぎだせるのか。
グループワークでの生徒同士の交流や、説明会で保護者に対して学校生活の内容を説明するという機会を多く持つことで培われたチカラであることも要因の1つ。
先生が語らなくても、生徒が言葉を紡げるということは生徒の成長につながる。
語る機会を多くつくり、その場面を全て生徒たちの実践の場として利用する。
全ては生徒たちの成長のために。」
成功も失敗も一緒に体験して学びの原動力にしていくことができる、
あらゆる場を学びに変える試みをしているのを目の当たりにしました。
そして私が感じる横浜隼人の魅力は、何と言っても先生と生徒の距離が近く、「フラット」であること。
思春期ながら何でも相談できる関係をつくるためには、先生の「生徒をよく見る力」が必要です。
決して尊敬の念を忘れず、それでも意見を言える場をつくる…
授業に限らずそういう時間を多くつくっているのが、先生が作成された動画からもうかがえます。
さらに、卒業生も学校が大好きでこの場所へ「戻ってくる」気持ちが強いこと。
話をしてくれたのは高校生、専門学校に通う卒業生のほか、
現在横浜隼人中で英語を担当されている先生も、この学校の卒業生。
だいぶ前のことだからなぁ…と照れながらも懐かしく楽しそうに話す姿に、
本当に横浜隼人が好きなんだということが伝わってきました。
最後に説明会の中で教頭先生がおっしゃっていたことをお伝えしたいと思います。
「教室は間違える場所、わからないから学校に来ているんだ」
当たり前だけど、どれだけの人がその言葉を、そのまま受け止めることができるでしょうか。
大人になるといつしか正解を探して、失敗を恐れてチャレンジをしにくくなる環境になることが多い…。
そんな中、どんどん間違えて失敗して、でもそれを学びに変えていく力を育てていく。
横浜隼人はそんな学校です。
L’26