隣人愛に根ざした温い雰囲気

  • Vol. 1310 : 2016/10/19

明治学院中学校共学校

明治学院中学校は、西武国分寺線小川駅から徒歩10分。
住宅街を抜けていくと、白を基調にしたキャンパスが広がります。
尖塔の先に鐘が輝くチャペルや、聖書に書かれた植物を育てる聖書植物園などが印象的です。

創立者は、現在も私たちが使っている、
「ヘボン式ローマ字」で有名な宣教師ヘボン博士です。
そのヘボン博士が1863年に開いた英学塾を源流として、100年以上の歴史をもっています。

明治学院中の教育理念は、「キリスト教に基づく人格教育」。
朝は礼拝で始まり、時間割には科目として「聖書」(週一コマ)があります。
学校説明会へ伺った際にも、礼拝体験や聖歌隊の合唱、聖書の講読で始まりました。
聖歌隊の生徒たちの明るい声が、チャペルの天井に反響します。

さて、このようにキリスト教の色が見えると、
「特定の宗教を生徒に押しつけている」という不安や「偏った教育なのではないか」
という疑問をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。
私も少し身構えてしまう部分がありましたが、先生方の説明を聞き、
実際の生徒の様子を見るにつれ、キリスト教はあくまで手段であって、
根幹は「隣人愛」や「他者理解」の育成にあるように思えました。

校長先生はごあいさつの中で、「在学中にクリスチャンになる生徒は、
各学年で数人いるかいないか」と断りつつ、
「それでも、『礼拝がなつかしい』と言う卒業生が多いんです」と話されていました。
「キリスト教に基づく人格教育」が、自然な形で生徒の心に残っていることを感じさせました。

「キリスト教に基づく人格教育」などと聞くと、つい身構えてしまいますが、
訪問してみると、キリスト教の隣人愛に根ざした温い雰囲気がありました。

いの

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