旧東京市大井伊藤町

  • Vol. 685 : 2011/12/14

東京女学館中学校女子校

一期一会 東京女学館 旧東京市大井伊藤町

10月26日、横須賀線や湘南新宿ラインが行き交う西大井駅に降り立ちました。その目的は、伊藤博文のお墓参りです。いうまでもなく明治の元勲にして初代内閣総理大臣の氏は、1909年(明治42年)のこの日にハルビンで凶弾に倒れました。その墓所がある西大井は、かつて伊藤博文の住まいがあり、その偉大な名をとって戦前までは東京市大井伊藤町といったそうです。そういわれて町を歩くと今もその名残か、たとえば伊藤小学校や伊藤幼稚園などと、「伊藤」という名がそこかしこにあります▼1886年、まだまだ日本が開化期のころ、時の総理大臣の伊藤博文を委員長とする女子教育奨励会創立委員会が設立されました。その2年後の1888年、同会によって創設されたのが、東京・広尾にある東京女学館です。「諸外国の人々と対等に交際できる国際性を備えた、知性豊かな気品ある女性の育成」この建学の精神、想いが100年以上経ったいまも、西大井の地で、大きな円墳のなかに眠る伊藤博文が見守って下さっているはずです▼年に一度、祥月命日の日だけに一般公開されるそのお墓の前で佇みながら、その女子教育に対する強い想いを改めて考える日となりました。

教室スタッフ/吉村貫一郎

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