生徒のために、学び続ける先生

  • Vol. 1621 : 2018/03/01

駒場東邦中学校男子校

先日、駒場東邦中学・高等学校の校長先生とお話する機会がありました。

駒場東邦と言えば、9室ある理科室を活用し、中1・中2では1クラス2分割で少人数の実験の授業が毎週あるなど、理数系教育には定評があります。

一方、“学校の雰囲気” という点では、先生と生徒、先輩(OBを含む)と後輩、学校と保護者、そうした学校に関わるあらゆる人たちのつながりが強く 「皆で生徒を見守り育てていこう」 という “アットホームな雰囲気” が特色です。

そんな駒場東邦の校長先生とお話した中で、一番の話題となったこと。

それは、校長先生が50歳を過ぎて勉強を始め、60歳にして 『学校心理士』 の資格を取られたということです。
駒場東邦では、学校に行きづらくなった子など、何か生徒に問題が起こった時、必要な場合には、担任・養護教諭・学校カウンセラー・精神科のお医者さまなどで、「カンファレンス」 を行うそうです。
( 「カンファレンス」 …このこと自体が、「生徒を皆で見守り大切に育てる」 ことの実践として、私は大変驚きました…)

校長先生は 『学校心理士』 の資格をとったことにより、この 「カンファレンス」 に加わることができるようになったとのこと。
また、校長という立場ではできなかった、子どもへの直接的支援 / 子どもを取り巻く人や環境への間接的働き掛けができるようになったとのことです。


…そんな中で校長先生が感じられていることを、次のように語っていらっしゃいました。
「父母・祖父母の期待が大きすぎると、子どもは潰れてしまうよね。6年間つらいよね。」
「でも、なかなか大人の考え方や価値観、関わり方を変えるのは難しい。」
「だから、(直接/間接の支援・働きかけにより) 子どもを変える。」
「子どもが変われば親も変わる。」

“生徒のために” “校長先生も学ぶ”
――生徒のために必要だと思うことを実行するために、必要となることを学ぶ。
  学んだことを活かして、実際に生徒や、生徒を取り巻く人・環境に働きかける。

校長先生の熱く、そして温かい想いを強く感じることができた感じた時間でした。

教室で駒場東邦にお子さんを通わせている保護者が、
特に、「男子の成長」 や 「男子の行動」 に理解しがたいと感じることが多いお母様が、

「思春期の難しい男子を預ける場所として、安心な学校」
そうおっしゃる保護者さまが多い理由がわかった、貴重な時間でした。



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