先日、日能研から武蔵中に進学した子から話を聞く機会がありました。
「何か武蔵についていいなぁと思ったり、後輩達に伝えたいことはある?」と
尋ねると、標題の言葉と共にいくつかのエピソードを教えてくれました。
武蔵といえば『自調自考』が有名ですが、彼にとってはこの、
『 羊になるな 山羊になれ 』
という言葉の方が武蔵らしいと思えるということ。
羊は受動的で自分では考えずに周りに流されてしまう。
一方山羊は、能動的で自分で考えて行動するという様子から、学校で大切にされている言葉です。
武蔵では学校内で山羊が飼われているというのも有名な話です。
現に山羊が柵を越えている姿をよく見かけるそうです。
11月には来年度の代表委員長や小委員長、会計監査の選挙があったそうですが、
3つの小委員長に同時に立候補する人がいたり、中1が中学主任になるなど、
武蔵らしいと思える選挙だったそうです。
先生方や先輩達がさまざまな趣味を持っていることも、魅力的だということ。
カメラが好きな先生、ファンタジーが好きな先生、それぞれが自分の好きなことを追究していて、それらについて生徒達が話を聞くことができる環境もあります。例えば一学期末の「特別授業」という時間には、生徒が先生に「こういう授業がしてほしい」というリクエストができます。その気になればそういう機会を使って、先生達の趣味についておおいに語ってもらうこともできます。
よく中学校について「どのくらい自由か」というご質問を受けることがあります。
彼の話を聞いて、あらためて「自由」について考えさせられました。
大人が制限や規則をあまり設けないのも自由。
ただ、武蔵の自由は、『 周りに流されずに自分が追究したいことを追究することができる自由 』。
武蔵には、たくさんの山羊が学んでいます。
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