「母校」とは

  • Vol. 1507 : 2017/07/31

桐朋女子中学校女子校

桐朋女子中学校を訪問しました。

「こころの健康 からだの健康」をモットーに、70年以上、女子教育を実践してきた桐朋女子中学校
子ども達に大学進学実績など、目先のことにとらわれず、生涯において自分を成長させ続ける力を身につけてもらいたいという想いがあります。

そのためには、
「教科教育と教科外教育の両方を大切にし、知性に感性を加え、さらに経験を裏付けとしたバランスの良さが必要」
とのことでした。

そのお話の中で印象に残ったのは、

「子どもたちは6年間の積み重ねの中で、自分を見つけ、友達の良さを見つけてきます。友達との関係においての迷いや協働から『学び』が生まれる。親は子どもと同じ土俵に立たないほうがいい。何かうまくいかなった時にどうするか。個人と集団でそのような壁を乗り越えていく時のエネルギーの出し入れの経験が、この先の人生で活きていくのです。」


という校長先生の言葉でした。
思えば自分も中高時代、友達同士の関係から学ぶことがとても多く、そこで得た経験が社会に出てからも活かされているといっても過言ではありません。
自分の経験からもそのことを学んでいるはずなのに、私は、いざ自分の娘が悩んでいる姿を目にした時に干渉しないでいられる自信がありません。
そのようなときに学校側がドーンとしたスタンスで保護者にアドバイスをしてくださったら、どんなに心強いだろうかと感銘を受けました。

説明会の後に校舎見学・授業見学をしました。
廊下ですれ違った生徒たちはみな笑顔で挨拶をしてくれ、見学に入った教室では、どの教室の生徒も突然の見学にも関わらず、明るく出迎えてくれました。
「今どんな授業をしていたかを皆さんに説明して」という先生からの投げかけに素直に応じる生徒ばかりなうえ、さらにそのやり取りからも笑いが生まれるという、見ているこちらまでもが楽しい気持ちになるような授業見学でした。
短い時間でしたが、生徒達が学校を自分たちの居場所とし、学校生活を楽しんでいる様子が伝わってきました。


このような学校が大人になってからも帰りたくなる、本当の意味での「母校」というものなのかなと思いました。
そのような「母校」を持つことができる子ども達を羨ましく感じた学校訪問会でした。

たまきち

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