日本と世界をつなげる女性へ

  • Vol. 1285 : 2016/08/30

実践女子学園中学校女子校

先日、実践女子学園の先生とお話をする機会がありました。

実践女子学園は、校祖下田歌子が女性の社会的自立を目指し、明治23年に創立されました。
下田歌子は仕事と家庭を両立できる高い社会的スキル、豊かな教育、
自立の精神、家庭経営も含めた自営の力を身につけ、
世界の平和と人類の福祉に貢献できる人材育成を育てることを願いました。

創立117年の現在は、「25年後の世界と私」というテーマで
中学1年生からキャリア教育を行っています。
中学1年生から高校1年生の前期までの期間は「キャリア指導」とし、
自己分析や職業について知識や情報を収集し未来について深めていきます。
高校1年生の後期から高校3年生までの期間は「進学指導」として、
自らの将来のためにどの大学・学部・学科に進学していくのか、
近い未来について考えていきます。
六年間一貫教育の中で、創立当時からの考えである世界とのつながりを踏み出す一歩とし
日本の文化とのつながりを大切にしています。
その中でも、中学1年生では「礼法」「日本文化実習」の授業があります。
「礼法」の授業では、単に作法を学ぶだけではなく、人を敬い配慮する心を学んでいきます。
「日本文化実習」では茶道・華道(桂古流/小原流)・筝曲(山田流/生田流)・
和装着付け・仕舞
の7種類の中から自ら1つを選び1年かけて
日本の文学について触れあっていきます。
特に仕舞の授業では人間国宝である先生から直接指導していただけるということで、
伝統校ならではの授業が行われているとのこと。
生徒たちからも日本文化実習は人気の授業であり、中学2年生になっても
部活動として続けていく生徒が多いとのことです。
高校1年生になると、希望者のみにはなりますがアメリカ西海岸研修に参加することができます。
「日本文化実習」で学んだ文化を実際に現地の高校生や大学生に伝える経験をすることができる。
研修だけにかかわらず、学校でも留学生の受け入れを積極的に行っており、
学校に在籍している期間に、海外の人に日本文化について伝える機会が多い学校です。
実際に相手に伝える経験から、近年では卒業した生徒の進学先が日本に留まらず、
海外の大学に進学していく生徒が増加してきているとのことです。

日本に住んでいても、なかなか日本の文化を感じる機会がない現在。
学校の先生と話をしていくなかで、学校の中で日本について知り、
日本と世界の違いについて多く体験できる素敵な学校であると思いました。
創立者の思いでもある世界の平和。
その思いも現在も貫き、国際的に活躍できる女性を育てていきたい学校であると思いました。

A.F

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