テストのふり返り

  • Vol. 443 : 2011/02/15

恵泉女学園中学校女子校

如是我聞。
河井道先生は函館で新渡戸稲造に出会い、やがて渡米しフィラデルフィアにあるクエーカーのブリンマー大学へ入学します。戦後、昭和天皇の東京裁判への訴追回避にも大きくかかわります。津田梅子などともに日本YWCA連盟の創立にもかかわった先人が創立した恵泉の入試広報部長、下田千春先生のお話をうかがいました▼ミッションスクールの多くは「学院」と名付けられることがあるなかで、恵泉は「女学園」という名称なのは、キリスト教主義であることに由来しているそうです▼恵泉を紹介する言葉はたくさんありましたが、今回強い印象として残ったのは、定期テストの後に休みがないということでした。通常、中間テストや期末テストなどを実施して、とくに期末テストの後は終業式まで「休み」の学校が少なくないなか、授業が実施されます。たとえば昨年は、7月5日(月)~7(水)がテストで、その翌日の8日(木)から土日をはさんで14日(水)まで1週間を使ってテスト返却を兼ねてふり返る時間を設けています。テスト答案が返され、掲示されている模範解答と照らし合わせるようなことはなく、担当の先生の授業のなかで自分と向き合う時間をしっかりと、しかも1週間設ける▼ともすると恵泉といえば自由。しかし「あなたはどうしたいのですか?」とよく聞かれるというその学園は、テストを通して自分自身の学びをふり返り、自分自身がつぎへとどうつなげていくのかを考える手助けになっていると感じました。

教室スタッフ/堀部安兵衛

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