トイレの神様

  • Vol. 698 : 2011/12/31

共立女子中学校女子校

一期一会 共立女子 トイレの神様

共立女子には創立以来、小笠原流の礼法の時間があります。いまではタタミの部屋も珍しくなりつつありますが、座礼、襖の開け閉め、和食膳の運び方、いただき方、花束や祝儀袋の受け渡し等々、社会に出てというより、日常生活において必要な作法の数々を一つひとつていねいに習います。そんな共立女子には、中学1年生の夏休みの宿題に「家のトイレ掃除」があります▼その宿題はレポートとして、方法、かかった時間、心がけたこと、感想、それから家の方からひと言を提出します。その一つをうかがう機会がありましたので紹介させていただきます。

娘が小学校5年生のとき、共立中学校の学校説明会を聞きにまいりました。そのときに礼法という時間があり、1年生の夏休みにはお手洗いの掃除の宿題があることを知りました。娘が6年生になったとき、当時中学3年生の方とお話をする時間があり、そのなかで「あなたにとって礼法とは何ですか?」とお尋ねしました。すると「私にとって誇りです。」と即答でした。私たち親子はどうか共立中学校にご縁がいただけるように頑張って参りました。
そして、迎えた夏休み。お手洗いの掃除の宿題を娘はどうするのか私は何も言わず待っていました。やはり今までさせていませんでしたので、何をどのようにして良いかまったくわからず、一つひとつ教えることになりました。私が母から教えてもらったことを、今度は娘に伝えていくのだと思いました。私が子どものころとお手洗いのかたちは違っていますが、お手洗いを綺麗にする心は今も昔も変わらないことが娘に伝わればいいなぁと思いました。少し抵抗を感じるかなと思って見ていましたが、私が思うように綺麗を掃除をしてくれてうれしく思いました


トイレの神様は歌の中だけの話しではありません。

教室スタッフ/吉村貫一郎

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