「考えて行動のできる人」を育成!

  • Vol. 690 : 2011/12/21

横浜創英中学校共学校

先日、横浜創英(横浜市神奈川区/JR横浜線「大口駅」徒歩8分ほか)に行ってきました。
横浜創英は2003(平成15)年に中学校を開校し、中高一貫の第1期生が2009年に卒業したばかりの新しい学校。建学の精神は「考えて行動のできる人」の育成です。

授業を見学をしました。中2の英語は「受動態」がテーマ。黒板に貼られた絵を見て、受動態を使い簡単な作文を書き、みんなの前で発表というスタイルです。中3の数学は直方体の対角線についての学習。先生からの質問に対し、多くの生徒が自分の考え方を積極的に発言していたことが印象的です。国語や情報でも、生徒が自発的に授業に参加している様子が目立ちました。まさに、「生徒が主役」の授業です。

体験学習に重点をおいていて、中2の関西歴史研修では、京都大の留学生に英語で「日本」を紹介しながら散策する国際交流もあります。中3のカナダ語学研修では約2週間のホームステイを実施。しかも一家庭に生徒一人のステイが基本です。つまり、日本語が通じない環境に身をおくことになります。その家庭にはほぼ同年齢の子どもがいて、その子が在籍している現地の学校に通いふだん行われている授業を体験。日本人用に用意されたプログラムではなく、日常の授業を受けられることがポイントです。
ところで、英語に力を入れている私学は、「生徒が自らが学び、自分の頭で考え自分の言葉で表現」する、コミュニカティブ(対話重視)な取り組みを実践しています。つまり、「英語“を”学ぶ」と同時に「英語“を使って”学ぶ」ことを重視しているのです。まさに、横浜創英の英語の授業やホームステイは、このことに結びついているといえます。

一人ひとりに対する「きめ細かい指導」も特徴です。学習内容習得確認テスト、指名補習、朝テストのほか、PIC(パーソナル・インフォメーション・カード)とポートフォリオを導入。PICとは「ほめる。わかってあげる。気づいてあげる」がモットーで、生徒・先生・保護者それぞれのメッセージを綴る個人データベースです。生徒の個性を発見し評価することで、生徒の“自信”“やる気”につながります。ポートフォリオとは一人ひとりの活動や体験を自ら文章に記録・保存し、学習履歴としてそれらをファイルするもの。調査・分析・発表のプロセスをとおして生徒自身の思考力やプレゼンテーション能力を培い、自分の“得意”を発見し“自己肯定感”や“自信”を創出することができます。さらに、保護者も家庭でこのファイルを目にすることで、生徒の成長記録を実感できます。

先生自身も授業研究を積極的に行ったり、各種研修に貪欲に参加している横浜創英。今後も、ますます期待できそうです。

進学情報室/T.K

ページTOPへ