人気のわけ

  • Vol. 149 : 2010/05/31

本郷中学校男子校

天声人語風。

本郷について北原校長先生よりうかがいました。本郷は当時の本郷区、今の文京区・水道橋のあたりで開校する動きがあり、1923年(大正12年)、旧高松藩主・松平伯爵が現在地にあった自邸を提供したのがはじまりです。最寄りは巣鴨駅、住所は駒込、学校名が本郷であるゆえんです▼特徴の一つとして毎朝8:20からの「朝読書」があります。1日10分も、毎朝続けているから1年間積み重ねると膨大な読書量に。入学前はまったく本を読まなかったのに、いまでは大の読書好きになった生徒も多数います。結果として集中力を高めて授業に入ることになります。そして先輩からの“リレー読書(推薦図書)”は下級生には強い味方となり引き継がれていきます。あわただしい朝にあって、自分自身をコントロールする時間となっています。ときには、テーマを持って全員が同じ文章を読んだり、音読や黙読などいろいろなアプローチを担任の先生がします。これはその教育方針にある「自学自習」を実践する数ある手段の一つです▼また、さきを見通す力をつけるために「年間計画表と生活の記録」を使って、自分自身が毎日の生活姿勢をふり返ります。いわゆるPDCAサイクルをまわしていけるように子どもの学びを中心にして先生方が関わってくださいます▼パンフレットの表紙には「本郷に集う」とあります。文字通り、本郷に集い、大きく大きく描いた自分自身の夢の実現へ向かってとことん関わってくれる。決して指示はしない。生徒自身が「自ら考える」ために先生は「待つ」。それが本郷だと感じました。

教室スタッフ/堀部安兵衛

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