出題校にインタビュー!
芝浦工業大学柏中学校
2016年01月掲載
芝浦工業大学柏中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
3.素晴らしいキャンパスで、友人や教員に恵まれた中高生活を送ろう。
インタビュー3/3
理系志望が多い
芝浦工大に進学する生徒さんはどのくらいいますか。
井上先生 1割程度です。他大学を志望する9割のうち、5割が理系、4割が文系です。
27年度は10名くらいが東大を目指しています。
私は高3の担当で、文系志望の生徒にも数学を教えていますが、言語活動における数学は、文系にも必要だと強く感じています。理系だけの数学ではないと思います。
古宇田先生 やっぱり「みんなの算数・数学」ですよね(笑)。
数学科/古宇田大介先生、井上教子先生
男子は外向的、女子は内向的
男女による特長はありますか。
井上先生 理系志望の生徒は男子が多いです。物理系のクラスは1クラスに40名ちょっと生徒がいて、女子は8名ほどです。生物・化学系のクラスだと男女の比率は半々くらいです。
授業での男女の特長は、男子は外向的、女子は内向的ですね。男子は勢いで考えていくので、こういうアイデアがあるんだけど、どうだろうということをまわりに広めますが、女子は自分の中でジーッと考えていて、自分の中で広げていくというのが私の印象です。
大学受験では勢いが必要
井上先生 大学受験においては、勢いに乗ると、そのままゴールに向かって突っ走っていきますが、途中で失速するとそこで踏みとどまらずにどんどん落ちていきます。数学が難しいと感じると、ハードルを乗り越えようとせず、下げようとするのです。一人失速すると、引きずられる傾向があり、そこが悩みのタネです。強い集団をつくることが本校の課題でしょうか。
東大を志望する生徒さんは男子ですか
井上先生 文系は女子もいますが、理系は男子のみです。
古宇田先生 平成27年度から、グローバルサイエンスクラスを開設しました。必ずしも特進クラスというわけではないのですが、成績優秀な子が集まっているクラスです。失速しないよう、気をつけていかなければいけないですね。
芝浦工業大学柏中学校 図書館
研究機関の併設校として高大連携も意識
高大連携について教えてください。
古宇田先生 芝浦工大には工学分野をはじめとした多くの研究者がいます。勿論、学科説明会などでは、そういう専門の先生が来てくださいますし、大学キャンパスの見学会も実施しています。教科のことで言えば、大学には数学の先生方もいますから、専門の先生方と一緒に授業研究を行ったりしています。研究機関の併設校として、その良さが生徒に還元できるような活動をしています。
芝浦工大柏の魅力は、キャンパスと人
先生が感じていらっしゃる学校の魅力を教えてください。
井上先生 私は環境だと思います。自然に恵まれ,立地もいいのですが、人もすてきです。集まってくる生徒が他人を排除しない子、ものを考える子なので、一生を共にする友人に恵まれると思います。また、先生もいい先生が多いと思います。生徒のために,生徒のことを思い,生徒自身に考えさせ,発想をさせる先生が多いと思います。人に恵まれ、環境に恵まれて、充実した中高生活を送ることができると思います。
芝浦工業大学柏中学校 グラウンド
受験を楽しんできて欲しい!
最後に、受験生へメッセージをお願いします。
古宇田先生 受験生には、楽しんで勉強するという経験をしてきてほしいと思います。そういう子たちがたくさん入ってきてくれると、入学後の学習も楽しくなると思いますね。日常の瑣末なことも一緒に楽しみたいのです。いろいろなことをおもしろがれる子は、新しいことにも興味・関心を持ちやすく、力を発揮できると思っています。
過去問を解く時に「何点とれれば合格できる」とか、「この問題は飛ばしてもいいか」とか、そういうことを考えることが大切なときもあります。しかし、問題を作る立場からすると、入試問題は一つの作品のようなもの。「飛ばして欲しい問題」はありません。もしわからなかったら、答えや解説を見てもいいので、その問題の内容をわかろうとしてほしいのです。そうすれば、面白いことに出会えるはずです。本も、読まなければ面白さに出会えないですよね。算数も同じで、ちょっとした壁にぶつかった時に「難しいな」「やめよう」「飛ばそう」ではなくて、ちょっとつきあってみようかなと思って取り組んでくれると、きっと頑張ってよかったと思える体験ができると思います。
インタビュー3/3