出題校にインタビュー!
頌栄女子学院中学校
2015年12月掲載
頌栄女子学院中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
3.心に留めておいてほしいのは、「社会に貢献奉仕できる人になる」ということ。
インタビュー3/3
少し先を考えること、それがキャリア教育
河野先生は進路指導のご担当ですが、キャリア教育はどのようなことを柱に行っていますか。
河野先生 大学名をあげることが将来を考えることだと思っている子もいますが、そうではありません。6年間、こういうことを目標にし、将来に向けて自分のことを考えていくことが大切です。そこで自分が進みたいと思っている分野に、どのような社会問題が絡んでいるか、どのような学問が関連しているか、そこに自分はどのように関わろうとしているのかを考えてみましょうという思いを込めてプログラムを作っています。自由度が高いプログラムなので、具体的な取り組みは学年のスタッフが考えて行っています。
進路指導部長/河野敏子先生
進路は自分で考え、自分で決めてほしい
河野先生 今は保護者の方も子ども達も情報をもっています。それだけに視野が狭くなりがちで、おもしろみがありません。本来、大事なものがどこにあるのか、わからなくなることがあるので、「それを私たちが示さないでどうする」という思いはあります。
それは「宗教をもつ学校だから」ということもあると思います。本校では社会のために貢献奉仕できる人格の形成を目標とし、自分で考え、自分で決めて行動することを大事にしていますので、そこから考えていくと夢があると思います。例えば進路の報告会や説明会時などでも、進路の立場ではありますが、社会のために貢献奉仕することが大事であるということを伝えています。それは子ども達へのメッセージであると同時に、私たち教員も気をつけましょうというメッセージです。
入試目前!元気で学校に来られているというのは
大学受験は一般入試が多いですか。
河野先生 ほぼそうです。今年、推薦入試を受けて行き先が決まっている生徒は3名です。他に、AO入試で合格をもらった上で一般入試にチャレンジする子が何人かいます。
入試が迫っても、生徒さんはハツラツとしていますね。
河野先生 ここでくじけてはいけないという思いが見え隠れしていると言いますか、いろいろなことを考える時期ではあると思います。思ったとおりに勉強が進んでいない子は周りが気になります。その時に「比べてもしょうがない。やることをやらなければ」と思うことができれば元気でいられるので、元気で学校に来られているというのはいいことだと思います。
頌栄女子学院中学校
クラスは混合がいい
クラスは混合ですか。
河野先生 高2から文理に分かれますが、1クラスは混合になります。今年の高3はうまく文理に分けることができたので、混合がなくなりましたが、改めて「混合はいいな」と思っています。やはりいろいろな子がいたほうがいいですよね。高2、高3になると、クラス単位で受ける授業は少ないですが、生徒はクラスメイトからさまざまな影響を受けています。例えば、文系より理系のほうが忙しいので、文系の生徒は「理系はこんなに頑張っているんだ。私も頑張らなきゃ」と思っていると思います。理系の生徒は文系を見て「こんなに英語ができるんだ」と驚きます。いろいろな刺激を受け合える環境のほうがいいと思います。
問題を解く時は、結論を急がずじっくり取り組もう
最後に受験生に向けてのメッセージをお願いします。
河野先生 見たことのない問題が出てきても怖がらないで、じっくり問題を読む習慣をつけましょう。そして結論を急がずに、その間を楽しむくらいの気持ちで取り組みましょう。結論を急ぐあまり、途中をとばして問題を解くような子は、算数の問題を解く以外の場面でも同じことをしてしまうことが多いと思います。できれば、問題を解くことにわくわくして、「なぜだろう」「どうしてだろう」という思いを大事に勉強してきてください。
頌栄女子学院中学校
インタビュー3/3