中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

星野学園中学校

2015年03月掲載

星野学園中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.部活動や学校行事を通して知識を再構築し、課題解決能力を養う

インタビュー3/3

iPadは自学自習のツールであり、発信のツールでもある

大高先生 中学の授業ではiPadを利用しています。解答の正誤が一目瞭然なので、小テストの解答用紙として使い、生徒の理解度の把握に役立っています。

松田先生 iPadを導入して2年目になります。保護者の方も、小テストの結果などお子さんの学習状況を自宅PCなどで確認いただけます。校内はWi-Fi環境を整備していますから、理科や社会科の資料をインターネットで検索して調べ学習を行ったり、英語や国語の辞書のアプリを使って自学自習を進めています。

iPadの導入で、これまでできなかった学習ができるようになりました。例えば、英語はネイティブスピーカーの発音でヒアリングしながら長文を読むことができたり、英単語を調べると意味がわかるだけでなく発音も聞くことできます。このように総合的に学習できるメリットは大きいと思っています。

難しい問題に挑戦したり、興味のあるところを学び進めたり、iPad導入のねらいの1つは自学自習にありますが、それだけではありません。これからは自分の考えをわかりやすく伝える「発信力」が重要になります。調べたことを発表するなど自分の意見を発信するツールとして、iPadをうまく活用してほしいと思っています。既に文化祭で中学生がiPadを使ってプレゼンテーションしています。

教頭/松田友宏先生

教頭/松田友宏先生

リベラルアーツ教育で人生の土台をつくる

松田先生 本校は118年の伝統に基づく「リベラルアーツ教育」を掲げています。基礎基本を身につけるに当たり原理・原則や定義の理解は非常に重要です。これを曖昧なままで学習していると、大学に進学してから、また社会に出てから知識の再構築が難しくなります。

現代社会の課題は数学の問題と違って、「これ」といった明確な正解がないことが多い。だからこそ、予想もつかない困難な課題に対して、何とかして答えを見つけ出そうとする姿勢が求められているのです。問題に取り組む中では周囲との協力が不可欠ですが、そこで構築される人間関係のあり方こそ、「知性」や「品性」を大切にするリベラルアーツの本質といえます。リベラルアーツは教科との密接な関係が常に問われていると、私たちはとらえています。

ですから授業を受ける態度や姿勢においてもしっかり指導しています。いくら知識や能力があっても、社会性が身についていなかったり、社会に貢献しようとする志がなければ不十分だと考えているからです。

部活動も『考えて』練習するから成果が上がる

部活動の様子を見学させていただきましたが、広大なグラウンドなどスポーツ設備が充実していて部活動に思い切り打ち込める環境ですね。

松田先生 本校はクラブ活動にも熱心ですが、「どんな練習をすれば上達するか」ということを考えながら取り組むようにしています。クラブ活動や学校行事は、授業で身につけた能力をすぐにでも活用できる場です。例えば、弓道や、野球やサッカーなどの球技系のクラブでは、物理の知識を再構築して練習に活かしています。なんとなく、漫然と練習するのではなく、「何のための練習なのか」を意識することで、練習の質も効率も向上します。

今後は、これまで通用していたことが通じなくなるでしょう。既にあるものに頼るのではなく、自分の頭で考え、学んだことを再構築できる力が求められます。本校の生徒たちは部活動や学校行事を通して、自分たちが導き出した答えを検証しています。

星野学園中学校

星野学園中学校

侃々諤々の議論は合唱祭の成功に付きもの

松田先生 中学の行事では学年に応じた目標を設けるようにしています。目標を立てたら、それを達成するためにどうすればよいか計画を立てます。計画を立てるに当たり必要な先を見通す力は、学校行事を通して養われます。

例えば、合唱祭で最優秀賞を取るにはどうすればよいか。「声を出す」だけでは観衆の心を打つことはできません。「感情を込めて歌う」にはどんな気持ちを想像すればよいか、国語の読解力を駆使して歌詞の解釈についてかなり活発に議論します。クラスの意見が二分することもありますが、その議論も本校の伝統になっていて、コミュニケーション能力や調整力が鍛えられます。

行事を通して知識の再構築や人間力が養えるように、行事の配置や目標設定を工夫しています。中3になると生徒たちがかなり自主的に動いてくれるので、がんばった成果も大きくなります。

まじめに努力する姿こそカッコいい

松田先生 本校の伝統は物事に前向きに一生懸命に取り組む「まじめさ」にあります。「まじめに取り組むことがカッコいい」という校風を、先輩たちが後輩に示していることが伝統の継承につながっているのでしょうし、保護者の方からも評価されているのだと思います。

大高先生 やるべきことをきちんとやっていれば、教員は口うるさく言いません。だめなものはだめと言いますが、なぜだめなのか生徒はわかっていると思います。

松田先生 「制服をきちんと着るように」と言っているのは、それが当たり前だからです。会社の制服を崩して着ている人はいません。規定通り、きちんと着ているから制服姿が格好良い印象を与えるのです。必要な社会性はきちんと身につけさせています。

生徒さんたちがきちんとあいさつしてくれて、気持ちよかったです。

松田先生 あいさつは全人教育の基本でありコミュニケーションの基本です。あいさつを自己表現、自己発信の第一歩ととらえて率先してやってもらいたいですね。

星野学園中学校

星野学園中学校

インタビュー3/3

星野学園中学校
星野学園中学校平成12年に星野学園中学校が開設されましたが、その沿革をたどれば、明治30年川越市に設置認可された星野塾にまでさかのぼります。118年の伝統がもたらす理想の「リベラルアーツ」教育を理念に掲げています。星野学園中学校の耐震構造の校舎は、最新の設備を数多く取り入れております。また、高校生と交流が図れるように、そして、高校の施設もそのまま使えるように、星野高等学校校舎に隣接しています。
「全人教育」を基本とし、骨太な人づくりをめざしており、習熟度別による6年間の学習では、芯のつよさと幅をつくり、個々に合わせた「学習」「生活・進路」指導で「総合力」を育むことを目指しています。土曜日も毎週4時間授業を実施。密度の濃い授業によって、将来の難関国公立大学合格を目標とした学習内容です。特に英語、国語、数学の3教科は、授業時間が多く設けられています。
平成24年には、第2総合グラウンドと、全天候型のグラウンドである「星野ドーム」が完成しました。別名「ハーモニーホール」と呼ばれる「星野記念講堂」は、1500席あり、式典や演劇鑑賞、演奏会などに利用されています。生徒が自由に使えるデスクトップのパソコンが、200台以上あり、最新鋭のパソコン・語学機器・AVをネットワークしたCALLシステム教室は、語学教育以外にも映像・音声を活用した授業など多目的に利用できます。また、生徒一人一人にはipadが貸与され、授業等に活用されています。また、屋内温水プ-ル(床上下可動式)・トレーニングジム・400mのトラックがとれる広大なグラウンドなど、充実したスポ-ツ施設があり、全教室とも冷暖房完備、耐震構造の校舎です。
スクールバスは、JR埼京線(川越線)・東武東上線「川越駅」、西武新宿線「本川越駅」、西武池袋線「入間市駅」、JR高崎線、「宮原駅」「熊谷駅」、JR宇都宮線「東大宮駅」より運行されています。