素敵な校舎と「自分を深める学習」

  • Vol. 983 : 2014/10/03

東京成徳大学中学校共学校

東京メトロ南北線、王子神谷駅から徒歩5分。

先日、東京成徳大学中学校に行ってきました。

ステンドグラスの素敵な正門を抜けると、中学1年生から高校3年生までがいる6階建の校舎が現れます。
校舎内は、清潔感が漂い、自分の興味が広がるような工夫にあふれていました。
ガラス張りの食堂は、休み時間には生徒たちが予約のために並んでいました。
待ち合わせ場所や談笑スペースにもなっているそうで、清潔な中に温かい雰囲気に包まれていました。
2階の職員室の前には、机とイスが置かれた大きなスペースがあり、
質問など、先生と生徒のコミュニケーションが取りやすく、実際に指導などの場にもなっているそうです。
各階には、近代絵画やリトグラフなどが数多く掲示され、普段からアートに触れられるようになっています。
また、最新のパソコンのあるコンピュータルームや、炉まで備えた陶芸ルーム、
広い家庭科室、天体観測までできる理科実験室など、興味が広がる、本当に充実した設備が整っていました。

完全中高一貫校として、中学からの6年間の面倒を見る同校は、
机の上の勉強に力をいれるのはもちろん、社会貢献などを考えるきっかけとなる
『自分を深める学習』にも力を入れています。
『自分を深める学習』では、中学1年生であれば「なぜ学ぶのか」をテーマに、自分の考えを記述します。
また、戸隠校外学習でナイトプログラムとして、電灯なども持たず真っ暗な中で自然散策をします。
灯りがないと全く歩けないところから、文明の偉大さを感じたり、
真っ暗な中では野生動物のようには生活できない人間の無力さを感じたりしたことが
プログラム後の生徒の感想文からうかがい知れました。
年間を通して計画されたプログラムを体験する中で、
生徒たちは自分たちの弱さや勉強の大切さを感じることができるようです。

中学3年生の『自分を深める学習』の授業の様子を見学させていただきました。
「一人暮らしのシミュレーション」と題したその授業は、
「高校卒の初任給だったら~大学卒の初任給だったら~」と実際の平均月収をもとに、
そこから保険料や家賃を引くなど、電卓を横に、計算していました。
単純にどこに住むなど一人暮らしを考えるだけでなく、
生活することの大変さも考えさせられるように思います。
精神的にも経済的にも、社会に出てから自立することを「自分を深める学習」で養われるように感じました。

学力的な成長のみならず、精神的な成長も促している教育が東京成徳大学中学校にはあります。
そういった教育が、すれ違う生徒が挨拶を自然と行っていること、
先生方のおだやかな雰囲気、校舎の清潔さにつながっているように感じました。

ぜひ、一度、足を運んでいただければと思います。

スタッフ/ さかしゅう

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