中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

今月の額面広告に掲載されている問題はこれだ!

東京都市大学付属中学校

2016年02月掲載

東京都市大学付属中学校【国語】

2015年 東京都市大学付属中学校入試問題より

(問)次に示すア〜オの二字に共通の部首を加えると熟語ができます。
その部首の由来を後の❶〜❽から選び、それぞれ番号で答えなさい。

例 楽早+くさかんむり(草が並んで生えているさま)→薬草

  • ア 倉干
  • イ 各至
  • ウ 毎羊
  • エ 申土
  • オ 主复
  • ❶十字路の形の一部
  • ❷建物の屋根の形
  • ❸犬のすがたかたち
  • ❹穀物が実って垂れているさま
  • ❺人の手の形
  • ❻まつりごとで使う台の形
  • ❼刃(は)の反った刀の形
  • ❽水が流れているさま

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには各中学の「こんなチカラを持った子どもを育てたい」というメッセージが込められています。
では、この東京都市大学付属中学校の国語の入試問題には、どういうメッセージが込められていたのか、解答・解説と、出題意図についてのインタビューを見てみましょう。

解答と解説

日能研による解答と解説

解答
  • ア 7
  • イ 2
  • ウ 8
  • エ 6
  • オ 1
解説

「共通の部首をつけて熟語を作る問題」は見たことがあるかもしれません。この問題は、さらにその部首の「由来」を選ぶ問題です。

正解は一つに決まりますが、そこまでの道すじはいくつか考えられます。たとえば、まず共通の部首をつけた熟語を作ってから、その部首の由来を選ぶという方法が考えられます。また、由来から部首を確定してから、その部首をつけて熟語になるものをしぼりこむという方法、由来から熟語を類推してからその熟語になりうるものを選ぶ方法などが考えられます。どの方法を使うのかを自分で判断したり、うまくいかなかったら違う方法に切りかえたりなどしてみましょう。

  • ア 「りっとう」をつけて「創刊」という熟語が作れます。
  • イ 「うかんむり」をつけて「客室」という熟語が作れます。
  • ウ 「さんずい」をつけて「海洋」という熟語が作れます。
  • エ 「しめすへん」をつけて「神社」という熟語が作れます。
  • オ 「ぎょうにんべん」をつけて「往復」という熟語が作れます。
日能研がこの問題を選んだ理由

この問題では、熟語をつくる「部首の由来」を選ぶことが求められています。

この問題では、正解は一つに決まりますが、そこまでの道すじはいくつか考えられます。たとえば、まず共通の部首をつけた熟語を作ってから、その部首の由来を選ぶという方法が考えられます。また、由来から部首を確定してから、その部首をつけて熟語になるものをしぼりこむという方法、由来から熟語を類推してからその熟語になりうるものを選ぶ方法などが考えられます。どの方法を使うのかを自分で判断する力や、うまくいかなかったら切りかえる力を使うことができる問題だといえます。

さらに、部首の「由来」を選ぶというところから、子どもが初めて由来を知るということも考えられます。入学試験の場であっても、新しい情報に接する喜びを感じられる問題だといえるでしょう。

複数の情報を統合する力、複数の方法のうち一つに決める力、うまくいかない時に切りかえる力は、これから先もずっと使い続けることのできる力です。そのような、入試だけにとどまらない、今後生きていくうえでも大切な力が試されているという点に魅力を感じました。

このような理由から、日能研ではこの問題を□○シリーズに選ぶことに致しました。