中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

頌栄女子学院中学校

2015年01月掲載

頌栄女子学院中学校の理科におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

2.理科に限らず持っている知識や技術を総動員して解く

インタビュー2/3

各大問の前半は確実に正解できるようにする

小島先生 時間がなくて解答欄が空欄のままという答案はほとんどありません。問題数が多く、難しい問題もある中で、受験生は最後まで粘り強く取り組んでくれていると思います。
入試問題は、本校を目指して過去問に取り組んだ受験生が確実に得点できるように作問しているので、その部分をきちんと得点できれば、少なくとも理科で足を引っ張ることにはならないと思います。本校の過去問に取り組んだのであれば、「見たことがある」と手を付けられる問題も出しています。出題形式だけでなく内容についても、過去問を解くと出題の傾向がつかめると思います。各大問の前半は基本問題なので、ここは確実に正解してほしいところです。

理科/小島和夫先生

理科/小島和夫先生

算数の知識や国語の表現力も活用

小島先生 基礎力を確認する問題と、与えられた情報を整理する力など「考える力」を試す問題も出題しています。初めて見るような図や情報を出す場合は、きちんと読み取ることができれば解けるように説明を付けて出題しています。
中には算数の知識を活用してもらいたい問題も出題しています。理科の問題だからといって理科だけの知識や技術に限定せず、持っている力を総動員して解いてください。そうすると、意外と簡単な問題だったりします。
記述問題は、この問題のように知識をきちんと理解していれば解ける問題もあれば、いかに自分の考えを伝えられるか、論理的に表現できる力を試す問題もあります。その場合は国語の表現力を発揮してください。受験生の考え方を知るのが目的の場合は、考えが伝わる内容であれば正解の許容範囲を広くして柔軟に対応しています。

得意分野は『理解している』レベルまで引き上げよう

小島先生 理科は4分野からまんべんなく出題しています。分野によって、また単元によって得意・不得意があると思います。4分野中3分野で満点近く得点しているのに、残りの1分野でほとんど得点できなかったという受験生もいますが、それでも理科の得点としては十分です。
じっくり取り組む時間的余裕がある小学4年生や5年生は苦手分野にも粘り強く取り組んでもらいたいですが、受験が近づいた6年生は「苦手を克服しなければ」と思い詰めないことです。苦手はあっても苦手をたくさんつくらないこと、苦手でも基本的な知識は最低限押さえて、得意分野でカバーするつもりで得意分野に磨きをかける。その方が受験前はやる気が出ると思います。
得意分野は「知っている」だけでなく「理解している」レベルまで高めましょう。得意分野なら、そのレベルまで引き上げられると思います。「ここは誰にも負けない」という自信を持つことも大事です。

頌栄女子学院中学校

頌栄女子学院中学校

インタビュー2/3

頌栄女子学院中学校
頌栄女子学院中学校岡見清致の信仰に基づく教育事業として、頌栄学校を1884(明治17)年に開校。1947(昭和22)年に中学・高校となり、64年に頌栄女子学院と改称。94(平成6)年から高校募集停止、中学・高校6年間を通した教育をおこなっている。併設校に英国学校法人のウィンチェスター頌栄カレッジ(大学)がある。
プロテスタント系キリスト教主義の学校で、聖書の教えを徳育の基礎におく。女性にふさわしい教養を身につけることが方針で、高雅な品位や豊かな国際感覚を備え、社会に奉仕貢献できる人間形成を志す。校名の「頌栄」は神の栄光をほめたたえるという意味。自慢の制服も同校の教育方針に沿い、国際感覚にマッチするものとした。言動、身だしなみについては日常きめ細かく指導している。帰国生との交流により、多様な価値観をも育んでいる。
区の保護樹林に指定される木々に囲まれた運動場など緑にあふれる校内には有名な建築家ライトの高弟の設計による記念堂をはじめ、礼拝堂と講堂をかねるグローリアホールなど施設も完備。ホワイトハウスと呼ばれる校舎や新体育館も近代的。南志賀高原と軽井沢に山荘をもつ。食堂は高校生から利用可。パン類の販売あり。
中学では英・数の多くがクラス分割などの少人数制授業。このなかでは高校で学ぶ内容も取り入れられている。英・数は時間数も標準より多い。聖書の授業も週1時間組み込まれている。中3の数学では習熟度別授業を導入。中3では卒業論文を制作、夏休み前から準備し、原稿用紙20~30枚にまとめる。高2からは文科と理科、さらに高3では理科コースが2つに分かれる。進路に応じた選択科目も多数用意されている。中学では主要教科を中心に昼休み・放課後に補習を実施、高校では長期休暇中にも受験講習を行っている。ICU、青学、早慶などに推薦枠があるのも大きな魅力だ。
2期制で、土曜日は休日としている。1日は礼拝で始まり、中学・高校とも週1回の合同礼拝もある。高校では礼法の授業がありしつけにも厳しい。タータンチェックのスカートの制服はあまりにも有名。校内にはイギリスの学校の雰囲気が漂い、生活スタイルも校舎内で革靴を履いたまま過ごす欧米流。クラブ活動ではハンドベルクワイヤーや弓道部が知られている。花の日礼拝、イースター、クリスマスなど礼拝形式の行事が多く、そのほかキャンプ、コ・ラーナーズ・デイ(研究発表会)、頌栄フィールド・デイ(運動会)、カナダとイギリスの語学研修など盛りだくさん。奉仕活動にも力を入れている。