今月の額面広告に掲載されている問題はこれだ!
攻玉社中学校
2026年8月掲載

2026年 攻玉社中学校入試問題より
- 問題文のテキストを表示する
(問)次の言葉は、本来の意味とは違う意味で用いられやすい言葉です。言葉とその言葉がもつ本来の意味の組み合わせの中で、正しい組み合わせをそれぞれ選び、記号で答えなさい。
1
[ア]役不足 (意味)本人の力量に対して、与えられた役目が軽いこと。
[イ]破天荒 (意味)型破りで大胆な様子。
[ウ]知恵熱 (意味)頭の使い過ぎで出た熱。
[エ]他力本願 (意味)人任せにして努力をしないこと。
[オ]天地無用 (意味)上下を気にしないでいい状態。
2
[ア]いやがうえにも (意味)無理矢理にでも。
[イ]おもむろに (意味)不意に。唐突に。急いで。
[ウ]あわや (意味)あと少しで、良い事が起こりそうであるさま。
[エ]やおら (意味)ゆっくりと事を行うさま。
[オ]いそいそ (意味)せわしない様子。
3
[ア]雨後のたけのこ (意味)成長が早い様子。
[イ]檄(げき)を飛ばす (意味)同意を求める。
[ウ]枯れ木も山のにぎわい (意味)人を多く集めればにぎやかになる。
[エ]情けは人のためならず (意味)情けをかけるのは、その人のためにならない。
[オ]気が置けない (意味)気配りや遠慮をする必要がある。
中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには各中学の「こんなチカラを持った子どもを育てたい」というメッセージが込められています。
では、この攻玉社中学校の国語の入試問題には、どういうメッセージが込められていたのか、解答・解説と、日能研がこの問題を選んだ理由を見てみましょう。(出題意図とインタビューの公開日については更新情報をご確認ください。)
解答と解説
日能研による解答と解説
解答
- 1[ア]
- 2[エ]
- 3[イ]
解説
1 [ア]「役不足」は、与えられた役目が軽いときに使う言葉で、「役不足で、もの足りない。」といった使い方をします。近年、「役不足ですが、がんばります。」のように、自分の能力をへりくだる意味で用いる誤用が増えています。
[イ]「破天荒」は、「だれも成し得なかったことをすること」という意味を持つ言葉です。
[ウ]「知恵熱」は、「乳幼児期に突然起こる発熱」という意味を持つ言葉です。
[エ]「他力本願」は、仏教用語で「仏の願いに生かされ力強く生き抜くこと」という意味を持つ言葉です。
[オ]「天地無用」は、「荷物の上下を逆にしてはいけない」という意味を持つ言葉です。
2 [エ]「やおら」は、ゆっくりと事を行うことを表し、「やおら立ち上がる。」のように使います。近年、「やおら家を飛び出していった。」のように、突然という意味で用いる誤用が増えています。
[ア]「いやがうえにも」は、「ますます、いよいよ、さらに一段と」という意味を持つ言葉です。
[イ]「おもむろに」は、「動きがゆっくりしているさま、落ち着いて行動するさま」という意味を持つ言葉です。
[ウ]「あわや」は、「危機の時や驚いた時に発する言葉」のことです。
[オ]「いそいそ」は、「うれしそうに行動しているさま」という意味を持つ言葉です。
3 [イ]「檄を飛ばす」は、もともと同意を求めるという意味です。近年、激励したり発奮させたりする意味で用いる誤用が増えています。
[ア]「雨後のたけのこ」は、「物事が相次いで現れること」という意味を持つ言葉です。
[ウ]「枯れ木も山のにぎわい」は、「つまらないものでも、ないよりはまし」という意味を持つ言葉です。
[エ]「情けは人のためならず」は、「人に親切にすることは、その人のためになるだけでなく、巡り巡って自分に良い報いとして返ってくる」という意味を持つ言葉です。
[オ]「気が置けない」は、「相手に対して気配りや遠慮をする必要がなく、心から打ち解けて付き合える間柄」という意味を持つ言葉です。
- 日能研がこの問題を選んだ理由
私たちが使う言葉の中には、その言葉が持つ本来の意味から離れてしまい、それとは異なる使われ方をする言葉が少なからず存在します。2026年の攻玉社中学校の国語では、そのような「本来の意味とは違う意味で用いられやすい言葉」が複数取り上げられ、その言葉が持つ本来の意味に着目する問題が出題されました。SNSの普及やコミュニケーションの高速化によって、短い文や単語で瞬時に意思疎通が図れるようになった一方、自分が正しいと思い込んで使った言葉が、相手を傷つけてしまったり、誤解を生んでしまったりすることも珍しくありません。言葉が持つ本来の意味をお互いに正しく理解していれば回避できることもあるでしょう。攻玉社中学校で出された問題は、言葉が持つ本来の意味と改めて向き合うきっかけを与えてくれます。また、「なぜ本来の意味とは違う意味で使われるようなったのか」、「本来の意味とは違う意味で使われるようになることがどのような影響を及ぼすのか」など、子どもたちが、言葉のあり方について問いを持つきっかけにもなりそうです。
このような理由から、日能研ではこの問題を『シカクいアタマをマルくする。』シリーズに選ぶことにしました。