シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

今月の額面広告に掲載されている問題はこれだ!

浅野中学校

2026年05月掲載

浅野中学校【算数】

2026年 浅野中学校入試問題より

(問)図のような正方形のマス目で区画された土地があります。点線……のように、地点Aから地点Bまで進む進み方の中で、もっとも距離(きょり)が短いものを実線――で解答用紙の図に書き込(こ)みなさい。ただし、車道の幅(はば)は等しく、マス目はすべて正方形です。また、車道を渡(わた)るときには、車道に対して垂直に渡るものとします。

問題図

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには各中学の「こんなチカラを持った子どもを育てたい」というメッセージが込められています。
では、この浅野中学校の算数の入試問題には、どういうメッセージが込められていたのか、解答・解説と、日能研がこの問題を選んだ理由を見てみましょう。(出題意図とインタビューの公開日については更新情報をご確認ください。)

解答と解説

日能研による解答と解説

解答

解答

解説

車道を渡るときには、車道に対して垂直に渡るため、次の図のように、車道がない場合での最短距離の進み方を考えれば、車道の部分で切り離すことで、途中に車道がある場合の最短距離の進み方を考えることができます。

解説1

車道がないものとしたときの地点Aから地点Bまでの最短距離の進み方は、次の図のように、縦8ます横12ますの長方形の対角線になります。

解説2

よって、この対角線を、下の図のように車道がある部分で切り離すと、車道がないところでの進み方が決まります。車道を渡る部分も実線でかいたものが答えになります。

解説3

(参考)8:12=2:3より、車道以外は下方向に2ます、右方向に3ます進む方向で進み続ければ、最短距離で進むことになります。
車道以外ではこの方向で進み、車道では車道に対して垂直に進むことで、最短距離の進み方をかくことができます。

日能研がこの問題を選んだ理由

地点Aから地点Bまで最短距離で進むルートを考える「最短経路」の問題は、中学入試の算数ではよく知られた問題です。そして、最短距離で進むには一直線にまっすぐ進めばよいことは、誰でも知っていることでしょう。しかし、この問題には「車道」が縦横に走っていて、進み方に制限を加えています。この「車道」という条件が入ることで、どうすれば最短経路を見つけられるかを考える面白さが生まれます。

これまでに学んだ知識や方法を使うだけでなく、問題の状況に合わせて学んだ知識や方法が使えるようにするための工夫を考えていく。そのような問題への向き合い方は、中学受験でもとても大切です。これまで問題とどのように向き合ってきたかを学校の先生方が問うているような、そんなメッセージを感じました。
このような理由から、日能研ではこの問題を『シカクいアタマをマルくする。』シリーズに選ぶことにしました。