シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

サレジオ学院中学校

2026年01月掲載

サレジオ学院中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.試行錯誤しながら挑戦する人間になってほしい

インタビュー3/3

サレジオ学院中学の生徒さんには、数学の先生としてどのような力を育くんでもらい、大学や社会に向けて巣立って行ってもらいたいとお考えですか?

倉知先生 社会に出れば新しいことに出会うこともあるでしょうし、新しいものを作ることもあると思います。そういう時に「できない」と諦めてほしくはありません。常に試行錯誤しながらトライする気持ちを持ってほしいというのはあります。

難しい問題に対しては、いろいろと考えられることをまずはやってみて、試してうまくいけばそれが喜びになっていくと思います。そういった経験をしながら、社会に出ても挑戦することを継続してほしいです。もちろん、そのためには基本的なことはできる必要はあるので、その点はおろそかにしないように注意してほしいと思います。

亀田先生 私はそれも大事な側面だと思いますけれど、もう一つ私自身の個人的な視点として、所詮「数学は道具にすぎない」と思っています。英語を勉強するのと同じように、理工系あるいは経済系に進もうとしている子たちの道具として数学を使えるようにしてあげたいです。

問題を解くために数学があるのではなく、世の中のもっと大事な問題や何かを解決するために数学を使って考える。それこそ今回取り上げていただいた問題も、視点としては似たようなものだと思うのですが、数学を使いこなすことができる人間になってほしいと思っています。

サレジオ学院中学校 正面玄関

サレジオ学院中学校 正面玄関

数字を好きになれば算数は好きになる

たとえば、算数が好きな子どもにしていくのにあたって、親はどういったものを子供に触れさせるとよいとお考えですか?

倉知先生 自分の経験をお話しすると、私は数字が好きだったんです。数字が好きだと自然に算数は好きになっていくと思うので、得意不得意は別として、数字を好きになるといいのかなと思います。

亀田先生 車のナンバープレートや切符を見て数字遊びするのが好きな子はやはり算数や数学が好きですよね。

数字を好きになることって、年齢が低いうちに体得しておくべきなのでしょうか?大きくなってからだと難しいものですか?

倉知先生 確かに小さいうちのほう数的感覚が磨かれやすいとは思いますが、実際に高校になってすごく好きになってきたという生徒もいますので一概には言えません。

最後にこれからサレジオ学院中学を目指す受験生に向けたメッセージをいただけますでしょうか?

倉知先生 算数だけの話ではないですが、学問に近道はないので一つ一つ積み重ねていくことは必要だと思います。なかなか小学生だとその作業は難しいと思うのですが、しっかり身につけてぜひ本校に入学してきてほしいと思っています。

亀田先生 身近なもので頭を使ってみて、「算数は楽しい」って思ってくれたらいいですね。たとえば、野球の打率なんかでも、ヒットを打ったら打率がこうなって、打たなかったらこうだろうな、と予測してみる。そういったことを頭を使って考えてみること自体とても楽しいので、ぜひトライしてみてもらいたいです。

サレジオ学院中学校 図書室

サレジオ学院中学校 図書室

インタビュー3/3

サレジオ学院中学校
サレジオ学院中学校ドン・ボスコ(1815年北イタリア生)が設立したサレジオ修道会が、1960(昭和35)年に目黒サレジオ中学校を創立。75年に川崎市鷺沼へ移転。91(平成3)年にはサレジオ学院へ改称。95年に港北ニュータウンに新築移転を果たす。大阪星光学院もサレジオ会により創立された姉妹校。
港北ニュータウン内に位置し、校地は約4万8千平方メートルの広さに及ぶ。そのなかにグラウンド、テニスコート、体育館、サブ・グラウンドを配するなど、校地の大半以上を充実したスポーツ用地が占め、大きな魅力のひとつとなっている。ほかにドン・ボスコシアター、サレジオホール(食堂)、コンビニエンスストア、サビオ館などの施設がある。
少人数の家庭的な雰囲気のなか、キリスト教精神に基づく情操教育を実践。週1時間の宗教の授業(中1は2時間)「朝のはなしの放送(人生の道しるべの話)」「カテキスタ(宗教教育を担当する人)」によるカウンセリング、生徒が自分らしく、いきいきと過ごせるコミュニケーションルームの設置などを通じて豊かな人間形成を目指す。
中学では学習姿勢を養うことを重点におくが、高3ですべての教科で演習中心の授業ができるようなカリキュラムを構成。英語は『New Treasure』を使用。中学の英会話も2分割授業を行うティームティーチングを実施。高1までは4クラス編成、高2から文理分けし、6クラス編成として1クラスの人数を減らし、きめ細かな指導をする。補習は中学では英・数を中心に必要に応じて実施。夏期・春期講習は指名制・希望制で行い、高2・高3では約1週間の勉強合宿もある。大学受験も学校の授業だけで十分対応できる体制を整えている。夜9:00まで使用できる自習室がある。
サレジオ学院の基本方針「アッシステンツァ(ともに居ること)」のもとで明るく家庭的な校風が築かれてきた。学校行事は多彩で、四季折々のプログラムが用意されている。特に感謝祭、慰霊祭、クリスマスの集いは学校の個性が表れる。そのほか林間学校(中1)、スキー教室(中2)、研修旅行(中3、全員、イタリア)、フィリピンの語学研修(高校、希望制)、文化祭、秋季校外学習、マラソン大会など。クラブ活動は文化部11、体育部9、同好会3あり、活動は週3日。中学テニス部は2年連続全国優勝の快挙を成し遂げた強豪だ。他にも、カトリック研究会では、ボランティアやフェアトレードコーヒーの販売などを行っている。