シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

青稜中学校

2025年10月掲載

青稜中学校の理科におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

2.理科はここ10年近くほぼ同じ流れで出題

インタビュー2/3

続いて、全体の構成や理科の問題全体についてもお聞かせください。

木村先生 本校の理科は4問構成となっていて、物理・化学・生物・地学という形で出題しています。一部物理と化学が融合するといったこともありますが、この形で10年近く続いています。問題がある程度できあがると、教員同士で意見をぶつけ合いながら仕上げていきます。その際には実際に読み合わせをして、「ここはどういう意味ですか?」「この部分はこれでいいのですか?」などと確認し合いながら、あれこれ議論を重ねて最終形ができあがっていきます。

出題の順番は決まっているのですか?

木村先生 決まっています。受験生も物・化・生・地の順番で過去問を解いていると思いますので、それは変えずにこれまで来ています。ただ、設問の形式として暗記中心の問題ばかりになってしまうと、本校が求める受験生の層に当てはまらなくなってしまいますので、その点には十分注意して作問は行っています。

西岡先生 問題は基本的に中学受験に向けて学んできたことがベースとなっていますので、一見すると知らないようなことや「こんなの見たことないよ」と思えるような問題であったとしても、少し問い方や視点を変えているだけで受験生が培ってきた知識が無駄になることは決してないように作問しています。ですから、「見たことがない」「知らない」と思ったものであっても、諦めないで自分が持っている知識や知っていることをうまく使って問題を解いてほしいですね。

理科教諭/西岡 華実先生

理科教諭/西岡 華実先生

複数回受験により相性の合う問題に出会う可能性も

入試問題を拝見すると、計算問題も文章量も多く受験生にとってはかなり大変ではないかと思いました。一方で、実験に関する問題は比較的典型的なパターンに見えます。特に生物分野には典型的な実験が多いため、知識のある生徒は有利になるのではないかと感じます。そうなると、時間配分を理解しているかどうかが大きく影響し、さらに計算問題で大きな差がつくのではないかと思うのですが、その点はいかがですか?

西岡先生 先ほど申し上げたように理科は4題出題されますが、実はすべて同じ系統の問題というわけではありません。たとえば、典型的な問題で練習を積んできた生徒が有利になるものもあれば、今回の骨格に関する問題のように、実験や計算を外してその場で気づいた生徒が得点できる問題もあり、それぞれテーマに少しずつ違いを持たせています。

また、本校では4回の複数回受験をする生徒も多いため、その中で問題との相性が良い回・悪い回が出てくることもあります。複数回受験していただくことで自分に相性の良い問題に出会える可能性があるのは、おそらく本校ならではの強みではないかと思います。

青稜中学校 図書館

青稜中学校 図書館

自分の言葉で説明できる子に入学してもらいたい

記述問題はその年の題材によって出題されたりされなかったりするのでしょうか?

西岡先生 記述や作図は必須にしているわけではなく、問題の特徴やテーマによって出すか出さないかが決まります。記述や作図を出す際もそこには当然出題する意図があります。たとえば記述なら、「ここは自分の言葉できちんと説明ができるだろうか」といったこと、作図に関しても「選択肢だったらきっと選べてしまうんだろうけど、自分で一からその情報を整理して書けるかどうか」といった具合です。

なんとなく答えを選んで偶然正解した受験生と、自分でしっかり考えて正解にたどり着いた受験生が同じ点数になってしまうのはよくないので、きちんと考えて突破できた子と根拠を持たずに解いて不正解となった子とが分かれるよう、意識して問題作成はしていますね。

そうなると採点は大変ですね。

西岡先生 基本的に作図や記述問題を出題する際は、それぞれの担当教員が責任を持って採点しています。受験生が真剣に挑んでくれていますので、我々も真剣に向き合って応えるようにしています。

木村先生 ここ10年ほどで受験生のレベルは大きく向上してきました。以前は暗記中心の生徒が多い印象でしたが、今はまったく違います。そのため、私たちも真剣に取り組む必要がありますし、お預かりしたお子様をどう伸ばしていくかが学校としての大きな課題にもなっています。

青稜中学校 Sラボ

青稜中学校 Sラボ

インタビュー2/3

青稜中学校
青陵中学校創立者である青田瀧藏は、昭和初期の経済界の第一線で活躍した経験から、将来の日本にとって婦女子の活躍が大きな力となることを予見し、1938年に私財を投じ「青蘭学院」を品川区の現在の地に創立した。平成7年に、青蘭学院中学校・青蘭学院高等学校から青稜中学校・青稜高等学校に校名変更するとともに中学が男女共学となり、高校も平成9年に男女共学となった。
スピーディに変化する不確実性の時代で大きく輝くには、「変化(Change)を求め、楽しもうとするスタンス」と、そこで何かを生み出すために「挑戦(Challenge)し、熱狂する精神」、また、それだけでなく「社会に貢献(Contribution)し、周囲を幸せにしようとする意欲」が必要とし、「社会貢献を意識し、変化を自ら求め、挑戦していくこと」という3Cを、青稜生の目指すべき行動目標としている。
生徒とじっくり向き合う時間を確保するため、週6日制7時間によるカリキュラムを編成している。中学では手作りの教材や多彩な工夫で興味・関心の扉を開くことや、基礎5教科には時間的ゆとりを持たせていくことを基本に、高校での大学受験対策につなげていく。各種の講習や補習、英語の早期学習などを実施し、つまずき解決や、基礎学力の一層の伸張を手厚くサポートする。中学のテーマは面白さや楽しさとの出会い。高校では、文系では英・国・地歴公民、理系では英・数・理を特に厚くしたカリキュラムを基盤に、5年次(高2)より希望進路別にコースが分かれる。受験科目を中心に習熟度別授業を取り入れ、また、目標校に合わせた選択科目を中心に充分な演習が行えるようになっている。
中1・2に自然教室や有志による東北研修など経験学習も豊富。修学旅行は、中学は広島・京都、高校は沖縄・ポーランドの選択となっており、平和学習を通して視野を広げ人間性を深める。クラブは、自然科学部が大人気。多くの生物が飼育されている。ソフトテニス部や、高校のダンス部は都大会や全国大会レベルの強豪である。