今月の額面広告に掲載されている問題はこれだ!
青稜中学校
2025年10月掲載

2025年 青稜中学校入試問題より
- 問題文のテキストを表示する
(問)生物は骨格によって、前に進むときのからだの動き方が異なります。大きく分けると、下図のようにからだを「上下」に動かして前に進むグループと「左右」に動かして前に進むグループがあります。次の生物(ア)〜(ク)のうち、からだを「左右」に動かして前に進むものをすべて選び記号で答えなさい。


(ア)ウサギ
(イ)ワニ
(ウ)ネコ
(エ)シジュウカラ
(オ)ヤモリ
(カ)シカ
(キ)イヌ
(ク)サンショウウオ
中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには各中学の「こんなチカラを持った子どもを育てたい」というメッセージが込められています。
では、この青稜中学校の理科の入試問題には、どういうメッセージが込められていたのか、解答・解説と、日能研がこの問題を選んだ理由を見てみましょう。(出題意図とインタビューの公開日については更新情報をご確認ください。)
解答と解説
日能研による解答と解説
解答
イ、オ、ク
解説
(ア)~(ク)の生物は、いずれも背骨を中心とした骨格を持つ、せきつい動物の仲間です。せきつい動物は、さらに5種類に分類することができ、(ア)のウサギ、(ウ)のネコ、(カ)のシカ、(キ)のイヌは哺乳類、(エ)のシジュウカラは鳥類、(イ)のワニ、(オ)のヤモリは爬虫類、(ク)のサンショウウオは両生類です。せきつい動物のからだの動かし方は、種類によってちがいがあります。
両生類のサンショウウオや、爬虫類のワニやヤモリは、からだを左右に動かして前に進むグループです。それぞれの動物の姿を思い浮かべてみると、四つん這いになっているようすが思い浮かぶことでしょう。からだを上下に動かすのではなく、背骨を中心にからだを左右にくねらせるようにしながら前へ移動していきます。なお、この問題には魚類は登場しませんが、魚類もからだを左右に動かして進むグループです。尾びれを左右にふるような動きが思い浮かぶのではないでしょうか。
一方、哺乳類のウサギ、ネコ、シカ、イヌは、からだを上下に動かして前に進むグループです。それぞれの動物が前に進んでいるようすを思い浮かべてみると、背骨を中心にからだを上下に動かしています。また、鳥類のシジュウカラは、背骨をほとんど動かさず、翼を上下に動かして空をとぶので、からだを上下に動かして進むグループといえます。
- 日能研がこの問題を選んだ理由
子どもたちは、これまでの理科の学びの中でせきつい動物を分類するとき、からだのつくりや仲間の増やし方、体温変化の仕方など、さまざまな視点に着目してきました。しかし、この問題では、動物が前に進むときのからだの動き方に着目し、「上下」に動かして前に進むグループと「左右」に動かして前に進むグループの2つに分けるという、子どもたちにとって新しい視点で分類する体験を提示しています。
跳ぶ、這う、歩く……動物が移動するときには、それぞれの動き方があります。選択肢の動物たちは、とらえ方によってはもっと多くのグループに分けることもできそうなラインナップです。しかし、この問題では、動物が前に進むときのからだの動きを、図で示された「上下」と「左右」の2つのグループに分けていきます。そのプロセスの中で、子どもたちは哺乳類や爬虫類といった、せきつい動物の中の種類とのつながりも見出していくことでしょう。子どもたちにとって、「上下」と「左右」という分類の視点は新しいものであっても、共通点や相違点を見出すという考え方は、これまでの学びの中でずっと大切にしてきた考え方であると言えます。
この問題は、自分にとって未知のものについて考えるときにも、これまでの学びの中で身につけた考え方を使ってアプローチすることができるという気づきのきっかけになるのではないでしょうか。
このような理由から、日能研ではこの問題を『シカクいアタマをマルくする。』に選ぶことにしました。