出題校にインタビュー!
フェリス女学院中学校
2025年08月掲載
フェリス女学院中学校の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
2.理念が盛り込まれた入試問題とディスカッション文化
インタビュー2/3
次に、入試問題全体の構成について教えてください。
先生 以前は1題構成が多かったですが、今は大体2題構成になっていて、最後に漢字が出題されることが多いでしょうか。また、今回は出題しませんでしたが文法も大事にしています。他者に対する豊かな想像力といったものも論理的に手堅く読むことも大切にしています。
御校の理念が表われている入試問題に思えて、最後の問題はとても象徴的な問題に見えますね。
先生 本校では、アドミッション・ポリシーを公表しています。「基本的な学習内容を身につけ、さらに深めようとする人」「知的好奇心を持って、進んで物事に取り組める人」「自分も他人もかけがえのない存在として大切にできる人」という3つのポリシーなのですが、確かに学校の理念が入試問題に通じているかもしれません。
フェリス女学院中学校 カイパー講堂
国語科では「対話」と「書く」に注力
普段の授業では、どのようなことを重視されていますか?
先生 重視している点は主に2つあって、1つは「対話」すること、もう1つは「書く」ことです。
本校では、伝統的にディスカッション文化があって、国語に限らず他教科やいろいろな場面において対話をとても大事にしています。ダイアローグによって互いの考えや気持ちを引き出し合います。多様な他者との出会いであるとともに、新たな自己と出会う場となります。
「書く=思考することそのもの」だと思って大事にしています。書くことで自分の考えが整理されたり、考えが深まっていく体験をたくさんしてほしいと思います。
対話力強化のために、まずは相手を尊重
生徒に対話力をつけていくためには、先生自身の対話力も求められると思うのですが、先生方が身につけておくべき力として、たとえばどのようなものがあるのでしょうか?
先生 まずは「生徒を信じて尊重すること」。たとえ言葉に表れなくても心の内では「すごく色々考えている」とか「想いをたくさん持っている」といった生徒のひたむきな純粋さへの敬意を持っていますね。
「スキル」の部分も大きいと感じます。やはり対話力とは言語技術の一つですので、当然ブラッシュアップしていかないといけません。教員側も勉強し続けています。
フェリス女学院中学校 広島研修旅行
生徒が興味を持たなそうな題材の文章をあえて読ませることも
先生が考える国語の授業の特徴を教えてください。
先生 本校では、評論も物語も多岐に及ぶものを取り上げるようにしています。もちろん自分が興味あることを深めていくのはよいことだと思いますが、それだけだと興味のないことは「知らなくていいや」となってしまいます。
そのため、かえって生徒がとっつきにくいと思われることを学校で扱ったほうがよいと思っていて、哲学的なテーマの評論や文豪の小説といったものを生徒と一緒に読んでいきたいと考えています。すぐにはわからない奥深さを面白がってくれる生徒が多いので、授業をしていて楽しいです。
また、普段の定期テストでは必ず長文記述問題を出題するのですが、長ければ400字程度の文章を書かせます。私の場合はあえて教員による模範解答は作らずにポイントだけを伝えるようにしています。ユニークで優れた解答は生徒間でシェアするようにして、多様な表現や考え方に触れる機会をつくり、お互いに学び合える環境を大切にしています。
フェリス女学院中学校 ラウンジ
インタビュー2/3
フェリス女学院の教育理念“For Others”は、誰か特定の人によって提案されたものではなく、関東大震災後に、誰が言い出すともなくキャンパスに自ずとかもし出され、フェリス女学院のモットーとして自然に定着したものだということです。フェリス女学院では、“For Others”という聖書の教えのもと、「キリスト教信仰」・「学問の尊重」・「まことの自由の追求」を大切にしています。そして、生徒一人ひとりが、6年間の一貫教育を通して、しなやかな心を育み、つねに与えることができる、“For Others”の精神を持った者へと成長することをめざしています。校章には、盾に創設時の校名Ferris SeminaryのFとSの二文字がデザインされています。盾は外部の嵐から守る信仰の力を表し(「エフェソの信徒への手紙」6章16節)、白・黄・赤の三色は信仰、希望、愛(「コリントの信徒への手紙一」13章13節)を表しています。