出題校にインタビュー!
獨協埼玉中学校
2025年07月掲載
獨協埼玉中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
2.中学数学はメインの高校数学に行くための架け橋。計算力をつけよう。
インタビュー2/3
来年の入試から問題構成を変更
渡部先生 来年の入試から少し仕様が変わります。これから入試に向けて説明をさせていただきますが、大問1番と2番の配点も変わります。大問1番はよくある定番問題ではなくて、大問1番が計算問題に変わり、大問2番が今まで1番で出題していたような文章問題になります。その変更に伴い、配点も変わります。今まで大問1番と2番で60点ありましたが、今年度から50点になり、その分、大問3番、4番はそのままの形で配点が上がるため、問題数がおそらく1問ずつぐらい増えると思います。ですから、まずは文章理解の問題から入って、大問3番、4番で応用力や思考力を発揮してもらえればと思います。記述問題もどこかに入れたいと考えています。模試などに似る部分もあるかもしれませんが、獨協埼玉としての大問の重みは残したいので、受験生には果敢に取り組んでもらいたいと思っています。
学校説明会ではどのようにお知らせしていますか。
渡部先生 基礎問題を出題しているので、そこを落とさないで解けるよう演習量を確保してほしいということと、苦手分野を作らないように学習してほしいということを伝えています。応用問題も出している中で、しっかりと点数が取れるように、どの分野からもまんべんなく出題します。「受験生が苦手にしがちな食塩や割合などの問題も出ないことはありません。しっかりと取り組んでください」という伝え方をしています。大問に関しては、取り組みづらい問題が多くあるのですが、小問となる(1)(2)などには、まず文章を読んで、その文章を理解してるかどうかを問うような問題もあるので、そこは落とさないでほしいです。また、算数が得意であったり好きであったり、その問題を見た時に取り組みやすいと感じた問題、そして記述問題に関しては、「しっかりとチャレンジしてもらえれば、答えが出なくても部分点が入りますよ」「各演習をしっかりしてきてください」とお伝えしています。あとは、日常生活に関連した問題が多く出るので、「普段の生活の中でも、算数や数学を少し意識してもらいながら生活をしてください」という話をしています。
入試対策部/今井 祐毅先生
入学後に小学校の復習をする
入学してくる生徒さんは数学に対して意欲的ですか。
渡部先生 そういう問題を出してはいるものの、入学してくる子どもたちの中には数学を苦手とする子も少なくないので、入学してからもう1度小学校の復習をするなど、しっかりとケアを行っています。特に計算問題などは演習量が足りていない部分が見られるので、分数の計算や小数の計算なども少しずつやりながら、中学校の数学の内容も進めながら、という形です。
きめ細かいですね。
渡部先生 中学数学は高校数学に行くための架け橋だと思ってるので、計算でつまずいてしまうと、その先さらに複雑な数や性質を学んでいく上で理解の妨げになります。ですから、「今まで習った内容をキチンと理解しようね」ということを、どの学年でも変わらず伝えて取り組んでいます。
数学が得意な子ばかりではないので、計算力は最初に補うということを大事にしています。中学1年生から担任を持たせてもらっていますが、丁寧に負の数を習ってもらうとか、今まで勉強したことのない平方根、ルートなどを学んでいく中で、「今まで触れてきたもの、見ただけで想像がつくような数については、しっかり四則計算ができるようにしなくちゃいけないよ」ということを伝えて、実際にやらせています。
獨協埼玉中学校 校舎
中学数学が高校数学を学ぶ架け橋になる
渡部先生 中学数学は高校数学を学ぶ架け橋になります。高校数学になると想像もつかないようなもの、日常生活とはあまり関連づけられないようなものも出てきてしまうので、日常との関係性が多く作れる中学数学で、そういう機会を設けたいということは、先ほどお話した計算力を身につけることに加えて、全数学科教員が大切にしていることだと思います。
数学が苦手な子にとっては、理解はもちろんですが、理解したとしてもあまりペンが動かない子もいます。その時に「こういう計算でやってごらん」ということを伝えればできるような基礎力は、中学1年生の時からつけさせてあげたいなと思っています。「わかる」ということと「できる」ということを、生徒が実感しながら数学に取り組んでいけるように働きかけるということは、意識しているところです。
数学科は共有がしやすい環境なんですね。
渡部先生 共有の場としては、週に1回、教科の会議があります。それだけでなく、日常の会話の中でも「こういうことをやったら生徒の反応がよかった」とか、数学のポスターを作るなど成果物があれば掲示するため、そういうものを通して確認することもあります。各教員がさまざまな色を出して、学年で伝えている部分があったり、それを共有したりしながら、いいものはその学年で留めずに、他の学年でも同じように続けていこうとか。そういう働きかけをしています。
獨協埼玉中学校 図書館
教員同士が授業を見合って学ぶ校風
数学科のあり方について、教員になってから改めて気づいたことはありますか。
渡部先生 皆さん、モチベーションが高いので、作問すると凝った問題になりがちですが、作る側が楽しいだけでなく、生徒がいかに楽しめるかを考えて作っています。授業づくりにおいては、数学が苦手、嫌だなというイメージを抱かずに受けてもらえる授業を意識しながらつくっています。
数学は論理的な学問だと思うので、一つひとつの授業でそれを伝えるための工夫をしています。例えば、頭の中にフローチャートを作らせようと、2次方程式の解法なども1番伝わりやすい方法を考えようと、すごく研究しています。そういうところは教員になってからすごく感じているところです。
一方、技術的なところだけではなく、楽しさや、実際に手を動かして、その分野の導入部分でしっかりと取り組めたという満足感などを、生徒自身が実感できる授業も準備しているので、そういったところも含めて、同僚ですが、本校の数学科の教員はすごく考えて、生徒のために授業を作っていると認識しています。
先生のチーム感が伝わってきますね。
渡部先生 仲がいいあまり、ふざけすぎてしまって脱線することもあります。でも、そのくらい皆が楽しく問題作りや授業作りに取り組んでいます。
どの教科もそうなんですか。
今井先生 そうですね。どの教科も教科会でコミュニケーションをとって、授業について学年を横断して実践例を共有しています。それこそ入試問題の入稿期限が差し迫れば、数学科と同様、入試問題について熱く議論します。また、自分の担当教科に限らず、他の教科の授業を見に行くこともあります。どの教科の教員もすごく研究熱心で、教材研究や生徒のための準備に力を入れていると思います。
獨協埼玉中学校 図書館
インタビュー2/3
1881(明治14)年にドイツを主としたヨーロッパ文化を学ぶことを目的とした獨逸学協会としてスタートし、以後120年間のうちに獨協大学、獨協医科大学、姫路獨協大学、獨協中学・高校を有する総合学園に発展。獨協埼玉高校は1980(昭和55)年に開校。2001(平成13)年に待望の中学校が開校した。