シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

国府台女子学院中学部

2025年04月掲載

国府台女子学院中学部の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.想像力や論理的思考力の礎は、やはり言葉。漢字力や語彙力を大切にしてほしい

インタビュー3/3

型にはまらないところを伸ばしたい

国語の授業の特徴を教えてください。

水口先生 きめ細かく小テストを行っています。当たり前のことを当たり前にきっちりやる、という面はあるかと思います。あとは、生徒に話し合いをさせたり、教科書から離れて、プリント教材や自分たちが持ってきた本を使ったり、文章を書かせたりしています。

結構書かせるのですか。

土橋先生 そうですね。書くことは大事にしています。

水口先生 ICTも活用しています。生徒は上手に使って作成し、発表もうまくやります。すごく凝って作ったり、プレゼンも一生懸命工夫して質問の形式にしたり、クイズにしたりして発表しています。

これまでのお話の中で、何度か「想像力」という言葉が出てきましたが、授業の中でも意識されていますか。

水口先生 入試問題を解く上では、当然、論理力も大事なのですが、中学入試では「想像力」「情緒力」も大事にしています。学校生活でも、本筋から離れた意見に対して、我々は「違う」などと一方的に否定しません。「共感力」とか「多様性」とか、よく使われる言葉ですが、やっぱり型にはまらないところを伸ばしていきたいですね。ステレオタイプの答えだけを求めるわけではないので、お互いになんでも言い合えるような雰囲気をつくり、生徒の声を生かしていきたいと思っています。

国語科主任/土橋 芳恵先生

国語科主任/土橋 芳恵先生

生徒と教員の距離感が近い

そういう空間で生活していると、生徒さんは心地よさを感じて、それがもうもはや当たり前になってきますよね。自己肯定感も高まるのでは?

水口先生 だから私たちは、とにかく「仲良く」を心がけています。学年でもなんでも仲良く。教員同士も仲良くなりたい、というところですかね。

土橋先生 子どもたちは察知しますからね。生徒と教員の距離感もおそらく近いと思います。

水口先生 職員室のすぐ前に質問コーナーがあるのですが、質問コーナーを飛び越えて職員室に入ってくることもあります。

国府台女子学院 美術部作品

国府台女子学院 美術部作品

普段の生活の中で言葉に興味を持ってほしい

小学生に向けて、メッセージをいただけますか。

土橋先生 いつも言っていることになりますが、言葉に注目してもらうというか、普段の生活の中で興味を持ってもらうことが1番大事かなと思います。できるだけいろいろな文章に当たってほしいなという思いがあるので、今からでも興味を持って、いろいろな文章を読んでもらえるといいなと思います。そこからまた、いろいろな世界が広がっていくこともあります。受験のための学習が、これからの生活に役立っていくことにもなるので、言葉に興味を持ってもらいたいです。

水口先生 難しいことが今から分かるということはないので、感性を持ってもらい、自分とは異なる意見を持つ人の話や思いを想像する力と言いますか。喧嘩しても、「あの人、ムカつく」「嫌い」ではなくて、どうしてこういうことを言うのか……、そういう思いにまで心を配ることができると、いろいろな文章に接した時に、さらに奥深く、1つ落とし込んで読めるのかなと思います。

また、難しいことはわからなくていいのですが、「もうやだ」「もうつまらない」で終わらせないで、その先を考える力があるといいですね。

土橋先生 そうですね。言葉も知っているだけでなく、それが使えるかもポイントの1つ。ですから入試問題も、ご家庭に持ち帰って話題にしてもらえる、日常会話で使ってもらえる、そういう問題を出すことを心がけています。

水口先生 本当にそうですよね。生活の中で触れてきているか、触れてきていないか。そこは大きいと思います。

国府台女子学院 図書館

国府台女子学院 図書館

インタビュー3/3

国府台女子学院中学部
国府台女子学院中学部1926年に国府台高等女学校が設立され、1951年に、国府台女子学院と改称された。「智慧」「慈悲」という仏教の教えと「敬虔・勤労・高雅」の三大目標のもと、広い視野と深い思考を身に着けた社会で活躍する女性を育て続けている。面倒見の良さが定評で、“生活記録ノート”が担任とのコミュニケーション手段の一つになっており、内容は趣味の話や悩み相談まで様々。「先生が丁寧に返してくれるコメントやアドバイスが楽しみ!」という生徒も多い。自分の気持ちを文章で表現する力の育成にも繋がっている。
大学受験で重要な国数英の3教科は特に手厚い指導を実施。中でも英語は“活きる語学力”を養う。少人数習熟度別の英語授業で、一人ひとりの英語力に合わせたきめ細かな指導を実施。「情報リテラシー」の授業では、アクティブラーニングを通じて、読書力や表現力、問題解決力を身につける。また、放課後の時間を使って、学習の遅れや理解不足を丁寧にフォローアップする。週1時間の仏教の授業では、仏教の教えから哲学的な内容まで、幅広い内容に触れ多角的な視点を身につける。
図書館は、フロアを「ブラウジングエリア」「調べ学習エリア」「本の壁の部屋」と3つのエリアに分け、奥に進むほど静かに本と触れ合えるレイアウトになっている。体育館とほぼ同じ教室10室分の広さの空間で、自らの興味を探求することができる。書架も文系・理系のコーナーで分けており、それぞれ40席を確保。クラスごとの学びのテーマによって場所を使い分け、効果的に学べる空間設計となっている。また、「本の壁の部屋」は、旧図書館の書架をリメイクした、まさに本に囲まれた場所。本来なら閉架書庫に置かれる貴重な本も配架した、静かな場所になっている。
部活動とは別に、専門部と呼ばれる活動を行っている。これは、華道、箏曲(中学部・高等部)、茶道(高等部)をそれぞれ専門の先生に教わる課外活動で、高等部に開設されている表千家の茶道は、3年間継続すると「許状」を得ることができる。制服も、創立100周年を見据える2023年の春に一新。伝統のダークグリーンを継承したブレザーを始め、夏には快適に過ごせるポロシャツスタイルも用意された。また、ネクタイ・リボンの選択や、スカート・スラックスの選択も可能で、毎日楽しく学校生活を送ることができる制服が完成した。