出題校にインタビュー!
国府台女子学院中学部
2025年04月掲載
国府台女子学院中学部の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
2.ゆったりと親子関係を紡ぐことが適切な国語力にもつながるし、学力にもつながる
インタビュー2/3
親子の生活の中で言葉を学ぼう
水口先生 言葉に親しむことは大切ですし、日本語の学習だけではなくて、生活にも役に立っていくので、しっかり学習してほしいです。
出題される文章の選び方や、意図されていることを伺ってもよろしいですか。
水口先生 今年の論説文は、自分たちが社会の風潮に対して感じていることと内容が一致している文章だったことから選びました。受験を目指すうえでの親子関係において、子どもの力を信じるのはいいことですが、信じすぎて、追い詰めるところまでエスカレートしてしまう傾向もあるのかもしれません。ゆったりと親子関係を紡いでいただければ、それが適切な国語力にもつながるし、学力にもつながる、ということを、メッセージとして伝えられればいいな、という思いがありました。
他には、常識を疑っていく、というテーマでも出しています。例えば、挨拶はしたほうがいいと思っていますが、挨拶は何のためにするのだろうとか。いわゆる世間、大人が「いいよ」というところを疑うようなきっかけになってくれれば、という思いがありました。悪いように疑うわけではなく、世間一般とは違う、他の見方もできるんだよ、ということを知らせたい、という思いから、そういう文章を選ぶことは多いように思います。
国府台女子学院 教室
詩と抱き合わせながら読んでほしかった
水口先生 入試問題を通して、いろいろ気がついてもらえればいいなという思いがあります。おそらく詩を入れたのは初めてだと思います。詩もそんなに難しくはないのですが、詩と抱き合わせながら読むということをしてほしかったのです。
確かにこれは、大人としてちょっと考えさせられる文章でした。受験生がどのように読んだのか、気になりました。
水口先生 そうですよね。ご縁があるないに関わらず、受験生があとから読んで解いた時に、自分との親子関係や、あるいはこれを見た保護者の方が何かを考えてくださればありがたいです。
土橋先生 問題を持ち帰ってもらって、ご家庭で話題にしてもらえばいいなと思います。出題する文章は、決まったパターンがあるわけではありません。(候補が)出てきた中で、ずっと論説だったから、たまには小説を入れてみようとか。臨機応変に、その時に大切だと思えるような内容のものを選んでいます。
結構、文章を探すのは大変ですよね。
水口先生 普段、自分が読む本と、入試で使う本は違いますので、入試で使う本を探す時は、出題するのにふさわしいという視点で読みます。月刊誌も見て、文庫本になっていない小説を、そういうところから引っ張ってきたこともありました。
国府台女子学院 図書館
小学生には少し難しいかなと思う問題も出題
かなり遠くから答えを見つけ出さなければいけない問題もありますね。
水口先生 小学生には少し難しいかなと思うようなものでも、手応えがあったほうがいいかなという思いもあります。
適切でないものを選ぶ選択肢問題も出題しています。1つの選択肢で収めるととても長くなる時や、伝えたいものがいくつもある時、適切ではないものを選んでもらったほうが受験生が理解しているのかをきちんと見極められるのではないか、と考えて出題しました。
今年の国語の入試全般の出来について、どのような印象をお持ちですか。
土橋先生 少し難しめの問題になったので、もっとできないかなと思っていました。そういう意味では、思っていたよりもできた部分が多かったように思います。
難易度も大事ですが、問題を解く上で、内容としても受験生がやり甲斐みたいなものを感じてくれる問題がいいと思っています。
国府台女子学院 音楽室
国語科は情報リテラシーの授業に関わることが多い
国語科と情報リテラシーについてはいかがでしょうか。連携することはありますか。
水口先生 情報リテラシーの授業は、図書館の使い方に始まり、1年次は文章の書き方を学びます。2年次は自分に関わりの深い土地をテーマに、自分でテキストを作って、それをみんなの前でiPadを使ってプレゼンします。それ以外にも、文章の書き方を引き続きやったり、時々本のポップを作ったり、時には自由読書を入れたり……。国語と関わりが深いことをやっています。3年生になると、小論文につながっていくようなレポートを書きます。また、新聞がどのように作られているのか、何面に何があるのか、社説はどこにあるのか。そういうことも伝えています。ですから、情報リテラシーの授業に国語科の教員が関わることが多いです。
「情報リテラシー」の授業はいつからですか。
土橋先生 もう何年か経ちます。その前は「読書指導」という形で、司書の教員が読書を中心にやっていたのですが、そこから総合学習ということで「情報リテラシー」という形になりました。
水口先生 時代の変化もありますので。ICTを取り入れてやっていく方向に変わった感じです。
「仏教」に基づいた学びが教養に
仏教にも先生がいらっしゃるのですか。
土橋先生 そうです。主に僧侶の資格を持っている教員が担当しています。
水口先生 小中高合わせて4人います。
週1回、必ずどの学年も授業があるのですね。
土橋先生 授業の内容は幅広く、臓器移植の話や生命倫理について語るなどということもやっています。仏教に限らず、イスラム教やキリスト教など、世界の宗教の歴史も学びます。道徳的なところも含まれるからかわかりませんが、優しい生徒が多いような気がします。
水口先生 一般教養が自然と身についてるのかもしれません。大学の推薦入試などで小論文を書く際に、「学院長の仏教にまつわる話が役に立った」という話をよく聞きます。
国府台女子学院 講堂
インタビュー2/3
1926年に国府台高等女学校が設立され、1951年に、国府台女子学院と改称された。「智慧」「慈悲」という仏教の教えと「敬虔・勤労・高雅」の三大目標のもと、広い視野と深い思考を身に着けた社会で活躍する女性を育て続けている。面倒見の良さが定評で、“生活記録ノート”が担任とのコミュニケーション手段の一つになっており、内容は趣味の話や悩み相談まで様々。「先生が丁寧に返してくれるコメントやアドバイスが楽しみ!」という生徒も多い。自分の気持ちを文章で表現する力の育成にも繋がっている。