出題意図
普連土学園中学校
2024年06月掲載
「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!
普連土学園中学校の国語科が求めているチカラとは?
- 1文章(言葉)を読み取るチカラ
評論を読むことは、筆者の考えを知ることにつながります。小説を読むことは、登場人物の関係性を通じて、自分が知らない世界を知ることにつながります。つまり作品を読むということは、多くの視点や考え方に触れて自分というものが広がっていく、そんな感覚を得られることだと思うので、入試問題で取り上げる作品は評論ならテーマが一貫して主張がしっかりしているもの。小説では成長していく過程が読み取りやすい作品を選んでいます。筆者の考えや小説のストーリーを理解できるように読むことを大切にしてください。
- 2場面に応じて言葉を選び伝えるチカラ
本校では「言葉」の問題をいろいろな形で出題しています。言葉豊かに対話をしている生徒と出会いたい、という思いがあるからです。「やばい」が良い意味でも悪い意味でも使われるように、言葉の使われ方は変化します。「古文」は現代語の鏡で、作品を読むといつの時代もそういうことが起きていたことがわかります。それが日本語の特性であり、一つの文化なのです。今回は言葉のやりとりの中で微妙なニュアンスを伝えることができる接頭語・接尾語に着目し、使い方によって意味付けができるか。相手の意味付けを受け取れるか、を問う問題を出しました。普段からそういうことにも少し気を留めて、対話を深めてほしいと思います。
- 3他者の意見を踏まえて自分の考えを伝えるチカラ
国語科が大切にしているのは、他者の意見を尊重する、ということです。本校の礼拝では人の話を聞く機会が多く、その積み重ねにより、あえて「他者の意見を尊重しましょう」と言わなくても、耳を傾けるということができるようになります。国語の入試にも、そうした校風や「自分と違う存在を受け入れられるようになる」という本校のアドミッションポリシーが反映されています。評論では筆者に、小説では登場人物に寄り添い、しっかりと読み取った上で、自分の考えをもつ、考えを述べる、ということを心がけましょう。そして記述問題では、自分の言葉で答えをまとめようという姿勢を示しましょう。文章が途中で終わってしまうと、文末が肯定なのか否定なのかわからないので、短くてもいいからとにかく最後まで書くことも大切です。