シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

開智中学校

2024年04月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

開智中学校の理科が求めているチカラとは?

開智中学校/先生
1机上で学んだことを活用するチカラ

入試で題材にする「具体的なもの」は、生活に密着しているものを選んでいます。今回のフローティングキャンドルは、生活のなかであまり見たことがなかったかもしれませんが、ろうそくは目にすることが多いだろうと思って選びました。日頃から机上で学んだことが、生活のなかでどう生かされているのか、というところを意識して、楽しみながら学んでもらうといいと思います。

2視点を変えて物事を見るチカラ

理科には、見方を変えるとまったく違うものになったり、使い方を少し工夫することで、まったく違う使い方ができたりするものもあります。今回の問題では、浮力についていろいろな視点で聞いています。小問の流れのなかで、どういう視点で考えなければいけないのか、を整理できるように問題を作成していますので、過去問をやる時にはそういうことにも意識を向けてもらうといいと思います。

3本質的なものを見抜くチカラ

理科ではパッと見た時の印象と、本当の姿が違う、ということが多々あります。入試問題では特にそういうところにスポットを当てて作りたいと思っています。例えば「燃焼」の問題では、温度を聞くのではなく、最終的にどれだけの熱量が出たか、という、カロリーを計算させる問題を出しました。特待Aの反応速度の問題では、一定の時間が経つと反応速度が半分になる、という「半減期」という性質を使って工夫し、見た目上は減っていかない、直線上のグラフを出しました。