シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

鷗友学園女子中学校

2024年02月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

鷗友学園女子中学校の社会科が求めているチカラとは?

鷗友学園女子中学校/先生
1「安全保障」を踏み込んで考えるチカラ

「安全保障」というと真っ先に浮かぶのは軍事・防衛だろうと思いますが、それだけではないことを問いたいと思いました。例えば、最低限度の生活を保障される、自由な生き方ができるという人間一人ひとりに注目した安全も安全保障の1つではないか。受験生にとって初見の「人間の安全保障」について考えてもらいたいというのが、この問題のねらいの1つです。

2対比する概念を区別するチカラ

通常、発展途上国に対する支援は「与える」視点で考えられますが、それでは不十分なことが設問文で示されています。ならば何が必要か、与えるだけではない支援とはどのようなことなのか、「保護」と「エンパワーメント」という対比する概念を区別して考える力を測りました。

3初見の問題に対応するチカラ

「人間の安全保障」や「マラリア」など、聞き慣れない用語が出てきますが、リード文や設問の前置き文を読めば、問題を解くことができるように作問しているつもりです。しっかり読んで必要な情報を読み取り、何が問われているかを正確につかむ力も求めています。