シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

茗溪学園中学校

2023年07月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

茗溪学園中学校の国語科が求めているチカラとは?

茗溪学園中学校/先生
1感覚ではなく論理的に説明するチカラ

文中の「私が、寺田です。」は、「は」ではなく「が」でふさわしいことはわかりますが、おそらく感覚的に、ではないでしょうか。何となくではなく、理由付けをし、論理的に言葉に落とし込んで説明できる力を試そうと思い、出題しました。

2設問の意図を読み取り応えるチカラ

Ⅱのbは、「電話で話して知ってはいるけれど、直接会うのは初めて」ということが書かれていれば正解です。「初めて会った(ので)」だけでは問題の意図に沿った答えになっておらず、正解にできません。「知ってはいるが」というところがポイントです。Ⅱの設問文の「Ⅰを参考にしながら」に着目して、きちんと設問文を読んでいるかどうかも試されます。

3言葉に敏感なチカラ

Ⅱのbの問題が解けるお子さんは、言葉に対して敏感ではないでしょうか。助詞の使い方の意図がわかっているということは、読み取ろう、考えようと、表現の細部にも意識が向けられていると思います。なお、この問題が正解できた受験生は小説の他の問題もよくできていました。