出題校にインタビュー!
国府台女子学院中学部
2023年03月掲載
国府台女子学院中学部の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
3.安心して個性を発揮できる環境の中で、成長を遂げる生徒たち
インタビュー3/3
小テストを実施して基礎力定着を目指す
土橋先生 小テストがない日はほとんどないくらい、範囲を決めて実施しているのですが、1週間に1回、3分~5分でできる、頑張れば満点を取れるテストなので、1年間、満点を取り続ける子もいます。どの教科もどの学年も、結果をすべて教室に貼り出します。今どきのやり方ではないかもしれませんが、保護者の方に理解をいただいて行っています。
水口先生 生徒は楽しんで取り組んでいると思います。クラスごとに平均点を出していますので、他のクラスに負けまいと団結力も生まれます。
土橋先生 終礼の時に「今回は1位です」などと言うとワーッと湧いて楽しんでいます。
水口先生 (合格できずに)落ち込んでいるという話はあまり聞かないですよね。
土橋先生 毎回不合格の場合、自分で切り替えて頑張る子もいますし、こちらから声をかけて補習を行うこともあります。友だち同士で「次、頑張ろう」と励まし合って勉強している子もいます。そうした中で、今まで不合格だった子が頑張れば点数が上がっていくということを体感し、満点続きになることがあります。満点を取ると活力になりますし、周りもあの子が頑張っている、という目で見るので、ますますやる気になるのです。
国府台女子学院 教室
のびのび過ごせて楽しい女子校生活
千葉県は女子校が少ないですが、雰囲気などはいかがですか。
土橋先生 すごく楽しそうにのびのびと生活している子が多いと思います。小学校時代にうまく友だちが作れなくて苦労した生徒も、1クラスに40人近く女の子がいますから、話しやすい子、趣味の合う子が案外見つかります。クラス替えが毎年ありますので、どんどん交友の輪が広がっていきます。
水口先生 男の子がいないので、ルッキズムにとらわれずにいられるというのもあります。女の子の場合は容姿うんぬんではなくて、その子の内面の豊かさ、面白さ。そういうもので友だちを作っています。多感な時期に、ルッキズムに萎縮することなく、自分の個性を温めていけるというところが、女子校の一番いいところだと思っています。
土橋先生 例えば学園祭の準備などで男子がいればやってくれそうなことも、全部自分たちでやらなければいけません。演劇部などは大道具から何から自分たちでやるので、たくましくなります。
水口先生 もちろん共学校志望でしたが、女子校に来てしまったという子もいます。それでも入学すると「女子校も楽しい」と言って過ごしています。
土橋先生 最初のイメージと違って「女子校もいい」という子はいますね。
水口先生 居心地がよいというか、趣味の合う子が必ずと言っていいほど見つかるからではないかなと思います。かといって群れになるのが絶対ではありません。一人でいることが好きな子はそれでもいいのです。あの子はそういう子だよねと個性として認めるので、必要な時には一緒にわいわいやりますが、休み時間は1人で本を読んでいる、という子でも居心地は悪くないのではないかな、と思います。
国府台女子学院 体育館
6年間の日々は内面を育ててくれる
6年後、どのようなところに成長を感じますか。
土橋先生 本校は一年のうち、数回仏教行事があるのですが、その時に全校生徒の前で生徒が祝辞を読む機会があります。中学時代には思いもよらなかった子が、高校生になると立候補して、堂々と役割を果たしている姿を見ると成長を感じます。
水口先生 入学後、しばらくは比較的おとなしかったり、友だち作りがちょっと苦手だったりした生徒もいるのですが、6年後の姿は見違えます。自分はこうしたいという意思をもってスピーチできる子に育っているな、ということをありありと感じます。「小テストが苦しかった」という生徒も、日々続けていくうちに自信をつけて、高校あたりから俄然勉強する気になっていきます。
最近は総合選抜型の入試など新しい大学入試が増えています。その準備として小論文などを書いた時に、生徒が「見てください」と言って持って来るのですが、高校生になった時の成長をものすごく感じます。要約力は格段に良くなっていますし、語彙力も増えています。学力の伸びにも驚かされますが、内面が大きく育っている印象があり、それがうれしいですね。
国府台女子学院 講堂
インタビュー3/3