シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

香蘭女学校中等科

2022年12月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

香蘭女学校中等科の理科が求めているチカラとは?

香蘭女学校中等科/先生
1情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考えるチカラ

情報があふれる昨今、目の前の情報、すぐに取り出せた情報を鵜呑みにしてしまい、自分で考えずに行動してしまうケースが見受けられます。
燃料電池車は走行時の二酸化炭素の排出量がゼロですが、果たして「すべて」において環境にやさしいのでしょうか。情報を無条件に受け入れるのではなく、幅広い視点、多様な視点で物事を見て、自分の頭で考えて行動してほしいという思いでこの問題を出題しました。

2質問の意図やデータを読み取るチカラ

(問1)は、設問に「走行したとき」とあるので、走行時の二酸化炭素の排出量に注目します。(問2)は、全体を見ると、燃料電池車は走行時以外のところで二酸化炭素が排出されているとわかります。グラフを読み取る際は、質問の意図をきちんと読み取ることが大事です。

3自分の考えを相手に伝えるチカラ

理科の文章記述については、受験生が自分の言葉でしっかりと伝えようとしているかどうかを見ています。採点は受験生の説明の意図をできるだけ汲み取るようにしていますが、読み手に依存した書き方や、どのようにでも読み取れる解答には点数をあげられません。普段から読み手を意識して書くようにしましょう。