シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

芝浦工業大学柏中学校

2022年10月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

芝浦工業大学柏中学校の国語科が求めているチカラとは?

芝浦工業大学柏中学校/先生
1文章と向き合い、読み解くチカラ

入試においては点数で判断されるので、正解に縛られてしまうのは仕方のないことですが、かといって正解できなかったら全否定してしまうというのは、文章を読むことの喜びを奪ってしまうことになりかねません。自由な思考を尊重しつつ、読解に明らかな誤りがあったら、その原因を理解し修正していく。そうした地道な取り組みを続けていくことが肝要です。

2粘り強く考えるチカラ

例年、最初の問題は漢字の書き取りですが、考えて解くという要素を盛り込んでいます。それは暗記ではなく、思考力を働かせることで漢字の意味や成り立ちを「理解」しながら身につけていってほしいからです。記述問題も同様に、既知の事柄を他の事象に結びつけながら思考してほしいという意図をもって出題しています。日頃の学習でも、そういうことを意識して粘り強く考えることを習慣づけていきましょう。

3自分の考えを表現するチカラ

本校には「創造性の開発」「個性の発揮」という理念があります。入試問題では学力を点数化しなければいけないため、正解、不正解が生じますが、入学後は生徒一人ひとりの個性や感性や思考を尊重しながら論理的思考力や表現力を伸ばしていきます。入試では、その素地となる力を見たいと考えています。