シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

渋谷教育学園渋谷中学校

2022年06月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

渋谷教育学園渋谷中学校の理科が求めているチカラとは?

渋谷教育学園渋谷中学校/先生
1身近な現象に目を向けて疑問をもつチカラ

理科で学ぶさまざまな現象は、私たちの生活のあちこちで見られます。「なぜだろう」「不思議だな」と思うことがあると思うので、その疑問をそのままにせずに、自分で調べたり考えたりして、「そうだったのか」「なるほどな」というところまで理解を深めてほしいと思います。そういう習慣が、中学校に入学してから役立つからです。お子さんが気づかなければ、保護者の方が話題を振って、気づきを引き出してあげると、次第に自分から気づくようになると思います。

2文章を読み解くチカラ

身近な題材で入試問題を作成したいと考えています。その結果、物化生地の枠を超えた内容で、ボリュームのある文章を読んで、答える問題を作成しています。小学校の教科書では触れていない内容については説明文を併記して、合わせて理解することができるような形をとっていますので、解答を導き出すためには、理科といえども文章を読み解く力が重要になります。過去問に取り組む際には、まずは文章と向き合い、そこに何が書かれているのか、ということをしっかりと読み解いた上で、問題を解いてほしいと思っています。

3自分の考えを表現するチカラ

理科の問題では、記述問題が増える傾向にあります。なぜなら、受験生が書いてくれた解答から、理解しているかどうかがよくわかるからです。記述問題の解答を導き出すには、2番の「文章をしっかり読み解く力」が必要になります。その文章から読み取った知識と、小学校や塾で習得してきた知識とを組み合わせて考えたことを、私たちに伝わるように表現する力も磨いてきてください。本校では高校生になると2年間かけて自調自考論文に取り組みます。10000字程度が目安となりますので、読み書きの土台を作る、という意味でもしっかりと取り組みましょう。